キン肉マン 149話 “正義(ジャスティス)”が認めた“正義”!! 感想

キン肉マン 週プレ最新作 第149話 「“正義(ジャスティス)”が認めた“正義”!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)
正義超人・テリーマンは完璧超人始祖・ジャスティスマンの必殺技「ジャッジメント・ペナルティ」の体勢に捉えられ絶体絶命
あとは硬い硬い石のリングに後頭部を叩きつけられ頭蓋骨が陥没してあの世へと旅立つのを待つばかりなのか・・・?
テリーマンはガッチリとフロント・インディアンデスロックで固められている足を外そうとあがくが完璧にロックされていて外れない
このまま落下して叩きつけられれば死あるのみ(アシュラマンが死んだのかどうか未だにはっきりしてないけど)と考えるテリーマン
再び肩のスターエンブレムが光り出し、なんと自らの左足にエルボーをガンガン叩き込み義足の足を外すことで技から脱出しようと試みる壮絶な選択を試みる
既に義足を足から外してしまうことはテリーマンの選手生命を絶つことに等しいはず
その義足を作った蹄鉄師のバックランドはもうこの世にはいないからだ
ただあれだけ義足の伏線を張っていた以上、正直なところこの展開は予想できた
もしかしたらゆでたまご先生は「テリーマン最後の闘い」を描こうとしているのではと思えてきている
先のラーメンマンも「集大成」という言葉を使っていた
テリーマン・ラーメンマンという2大正義超人をウルフマンのように退場させる考えを持っているのではと
しかしそんなすぐにしっかり固定された義足が外れるわけもなく、
しかもマンガじゃなかったら落下時間など1秒もないほんのわずかな時間である
当然足を外すまで間に合わずジャスティスマンの「有罪(ギルティ)!」というちょっとアレな絶叫と共に、ついにテリーマンは硬い硬い石のリングに後頭部を叩きつけられてしまう・・・
ジャスティスマンがアイアンクローに捉えていたテリーマンの顔面から手を離すとテリーマンが完全に白目で死んだようにKO状態
ジャスティスマンが足を外すとテリーマンの義足まで外れてしまう・・・
キン肉マンも観客も「テリーまんまで・・・負けちまったのか・・・」と悲観に暮れる
ジャスティスマンがコーナーに掛けてあった裁きの天秤を手にすると背後から「チッチッチッ」と聞き覚えのあるフレーズが・・・
な・・・なんとテリーマンは生きていた!!
しかも自分より何十億歳も年上のジャスティスマンに「ヘイ、ボーイ!」と小僧呼ばわりして「せ・・・正義の魂をからかっちゃいけないぜ」と刀折れ矢尽きるとも、正義の魂だけは決して折れる事がないと身をもって示したテリーマン
左足を失って、右足もアンクル・ホールドによってバキバキとヘシ折られて複雑骨折状態で、もう両腕も破壊されもう立ち上がる事もできないテリーマンは這いずりながらもジャスティスマンに近づく
「ボーイ、何を帰り支度なんてしてるんだい?ミーはまだ闘えるぜ・・・ミーのファイティングスピリットが死なない限り・・・この闘いは続くんだ・・・」と語りながら・・・
生きてはいたものの、やはり奇跡の逆転劇を描くほどの「おとぎ話」はないようで、現実は非常に残酷であり、テリーマンは単に死を逃れただけの様子でとても勝ち目はなさそう
キン肉マンは見ていられなくなり「もういい!いいんだテリー!あとは私に任せろ!」と絶叫する
しかしテリーマンは「よかぁないさ・・・言っただろうミーは・・・まだやれるんだ・・・さぁジャスティスマン・・・早く闘いの続きを・・・」とついにテリーマンはジャスティスマンに抱き付き立ち上がろうとするが、今度はさらに追い打ちをかけるようにテリーマンの右足のシューズの紐が一気に全てブチ切れるという「最悪の暗示」まで出てしまう
ダメだこりゃ・・・
再び倒れ込んでしまうテリーマン
するとジャスティスマンが「“ダブル・ジョパディ”という言葉がある。“二重処罰の禁止”。何人も同一の罪について重ねて処罰を受けることがあってはならない・・・」と語りだすそういえばなんとなく法律家っぽい風貌にも見えるジャスティスマン
そういえばそんな名前の映画あったね
トミー・リー・ジョーンズ目当てで見たけど主演のアシュレイ・ジャッドの美しさにたまらなくなって・・・
日本国憲法の第39条にも「一事不再理」として規定されているわけで、GHQ監督のもとで試行された影響がこのあたりにも強く出てるけど、敢えて「ダブル・ジョパディ」とアメリカ合衆国憲法風の表現を使うのはアメリカ超人テリーマンへの配慮か、そっちの方が一般的に浸透している表現だからなのか・・・後者だろうね(笑)
そしてジャスティスマンは「私は既におまえに対しての処罰(ジャッジメント・ペナルティ)を科した。それに耐えて生き抜いたというのであれば、私は繰り返し処罰を科すつもりはない。つまりお前はもう“無罪放免”」とテリーマンの助命を口にする・・・
そして裁きの天秤を手に取り「私の技から生還する為に見せたその行い・・・この“裁きの天秤”も認めたようだ」と語るとテリーマンのグローブを乗せた皿の方が上に上がる
・・・けど普通天秤って下に下がった方を重視するもんじゃないの?
さらにジャスティスマンは自分が天秤に乗せていたボディの装飾を手に取り「ハワッ!」とか言って念を込めるとそれがなんと「陸」のダンベルに変化した
そして「それでもなおお前がこの試合を続けたいというのなら・・・私の所有するこの“光のダンベル”はお前にやろう」と言ってテリーマンにダンベルまで渡す・・・
それを見て「あ・・・あれは!」と驚愕するサンシャインとポーカーフェイスの悪魔将軍
挙句にジャスティスマンは「この試合、お前の勝ちだ!」とまで口にする・・・
それを聞いて騒然とするキン肉マンや観客たち
サイコマン・ネメシスは驚愕の表情
閻魔様はただでさえ普段血走ってる目がますます血走りブチ切れ寸前状態
いくら完璧超人始祖は自害の掟はないと言ってもこんなこと許す閻魔様ではなさそうだけど・・・
ラージナンバーズのメンバーにはマックスラジアルといいピークア・ブーといい強く自害を迫っていたし
そしてキン肉マンは「おい、委員長!聞いただろ!さぁ早くアイツが屁でもこいて気が変わらんうちにゴングを」と絶叫する
委員長も執事のホモみたいな顔したモヤシ超人とアイコンタクトで語り合い頷き合ってキンの主張を受け入れてホモモヤシがゴングを乱打する・・・
これによりどう見ても終始劣勢で有効打もまるでなかったテリーマンが勝利し、内容では完勝していたジャスティスマンが敗北というこのマンガの初期から読み続けていてもちょっと初めてじゃないかというある意味衝撃の結末・・・
しかも妙にすがすがしい表情のジャスティスマン
逆にちっちも嬉しそうじゃない(そりゃそうだ)テリーマン
2人の対照的な表情が交差しながら今回は終わり・・・
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え・・・?
な・・・なにこれ?
正直ラーメンマンとテリーマンの連敗はめっちゃ萎えると思ってたし、ラーメンマンとテリーマンの闘いがこれで最後になってしまうのも嫌だけど、だからってこんなヌルい展開はもっと最悪
ぶっちゃけ、前のネメシス戦でラーメンマンが生き残ったのもどうかと思った
どうせ負けるならウルフマンやザ・ニンジャのように壮絶に死んで散ってこそ作品にメリハリが生まれるのに
まして完全に勝っていた上にほとんどダメージもないような状態だったにも関わらず、突然「ダブル・ジョパディだ」とか言いだしてまるで試合放棄のように敗北宣言するジャスティスマンの性格もかなりブレている
試合途中はあれほど強い殺意を示していたのに・・・
コイツはもう死ぬ気なのか?
こんなことしてまた次闘うことなんてできるのか・・・?
単に「ダブル・ジョパディ」って言いたかっただけみたいなさ
一番理解できないのは、どうせこんな無理やりな形でテリーマンを勝たせるなら、「奇跡の逆転劇」を描いた方が読者も感動したしそっちの方が絶対に盛り上がったってだろうに、こんな強引な勝たせ方をしたってこと
こんな結果で「テリーマンの勝利」とか言われてもテリーマン本人だけじゃなく読者も、そしてテリーマンのファンだって嬉しくないし納得できないだろう
なんでゆでたまご先生はテリーマンを強敵相手に綺麗に勝たせようとしないのか本当に理解に苦しむ
ここで奇跡の逆転劇でも描けばテリーマン人気は大きくUPしただろうに
テリーマンにはプロレス技以外の技は使わせないというゆでたまご先生の矜持があって、しかしながらプロレス技でジャスティスマンを倒すには説得力に欠けると考え、苦肉の策の結果ということなんだろうか?
ただ、「テキサス・ツイスター」はもう完全に人間技じゃないけどね
そもそも「テキサスコンドルキック」だって怪しいもんだ
トップロープからならわかるけどテリーのは明らかにマットからのジャンプからあの角度で膝を当てる跳躍力
コンドルは飛んでゆく・・・
テリーマンは正義超人の中じゃ唯一と言っていいほど死亡歴もなければ完敗KO負けもない・・・あるのは反則負けや左足がケガで試合できる状態でない試合のギブアップ負けか、ほぼKO負けだったけどラーメンマン乱入であやふやになったしそれも試合できる状態じゃなかった試合とか・・・綺麗に勝ったこともあまりなければ綺麗に負けたこともない超人であると言える
主人公キン肉マンでさえ死んだこともあれば、カメハメやミキサー大帝に敗北した事がある
テリーマンはどっちも超人タッグ編の決勝で二代目グレートとして3本勝負の1本目でクロスボンバーをくらって10カウント取られたのと、2本目の途中で剣板に突き刺さって「信じあう心だけは完璧なつもりだぜ」とかカッコイイこと言いながら一時的に死んだくらいで、それもサンダーサーベルが心臓に突き刺さったら電気ショックで生き返るというめちゃくちゃな理屈で数十分で生き返ったし・・・
そして今回も完全KO及び死を免れた・・・
綺麗に勝ったこともほとんどなければ綺麗に負けたり綺麗に死んだこともない・・・
どっちもどっちと言えばそれまでだが
ニンジャやウルフマンはもちろん、ロビンマスクやウォーズマンでさえ死ぬときはあっさり死ぬってのに
ウォーズマンなんて他に誰も死んだことがないクロスボンバーであっさり即死してしまったほどだ
そういえばラーメンマンも完敗はあるけど死亡歴に関しては一時的にすら死んだことが全くない正義超人としては極めて異例の「死亡体験ゼロ」超人でもあり、ある意味これがホントの「死亡遊戯」って感じ?
嶋田先生のお気に入りキャラであるテリーマン、中井先生のお気に入りキャラであるラーメンマン
この2人が完敗KO負けや敗死が描かれにくいのは「作者の愛」を受けたキャラクターだからなんだろうか
ただテリーマンファンであってもこんな形で生き残った上に「お前の勝ちだ」とか言われても喜べないだろう
突然法律の話を出して「お前の勝ちだ」とかわけわかんねー
ピザデリバリーコントでのサンドウィッチマン富澤じゃあるまいし
伊達「1時間も遅れたんだから(代金)まけろ」→脇腹を抑えて痛がる富澤が「お前の・・・勝ちだ」的なさ
結局テリーマンを勝たせるならすんなり新必殺技でも出させて奇跡の逆転勝利描いた方が読者のアドレナリンが爆発するでしょうに
バッファローマンにはガンガン勝たせまくって新必殺技「ハリケーン・ギガブラスター」まで与えるのに、なんでテリーマンにはこんなしょぼい展開しか用意されないんだろう
思えばバッファローマンなんて散々勝ってるんだし十分強いと認識されてるキャラなんだから、このサイフォンリング4連戦は「負け役」になってテリーマンに勝ち役を譲ってあげてもよかったでしょうに
この結末はちょっと評価のしようがないなぁ・・・
それくらいならテリーマンの初の敗北・敗死を描いて作品に悲壮感や緊張感を持たせた方が良かったんでは
しかもテキサス・ツイスターの一発目以外ほとんど有効打もないし、カーフ・ブランディングもテキサス・クローバーホールドも完全に全否定されてテリーマンの株落ちまくりなのにこれで「勝った」とか言われてもね
これはさすがにガッカリすぎる
今後テリーマンやラーメンマンはどうなるんだろう
左足を失った超人と「集大成」を口にしてしまった超人
もう二度と闘いは描かれないのだろうか・・・
せっかくテリーマンの良さが理解され始め人気が上がってきたところなのにこんな描かれ方じゃね・・・
今年から来年にかけてテリーマンのフィギュアがいろいろ発売されるってのに
あのグレートマスクだけ被ったあつメチャクチャカッコいいからこのオレも買おうかと思ってたのに・・・
なんだかすごくがっかりな結末に終わってしまった・・・
何度も言うがどうせ勝たせるならストレートに逆転勝利を描けばいいだけでしょうに・・・
そりゃジャスティスマンほどの化け物をテリーマンが倒すのは説得力がないと言われればそれまでかもしれないけど、あんなわけのわからない勝ち方よりはね
そもそもジャスティスマンは「感情」を全否定して一切排除した冷徹冷酷非情の殺人マシーンのはずなのに、なんでこんな人情味に溢れた行動に走ったのか・・・変な結末にしたせいでキャラ設定までめちゃくちゃだ
ただ、テリーマンは元々クロスボンバーをくらってもその後も試合を続けるなどタフさだけはアイドル超人NO1ではあったから、左足を外した効果があったのかどうか微妙だけど「ジャッジメント・ペナルティ+石のリング」をくらっても生きていた耐久力だけは相変わらずさすがとだけは言っておこうか
ただ肝心のテリーマン本人はこんな勝利じゃ納得できないしプライドが許さないだろう
自らの左足(選手生命?)を捨ててまで勝利に賭けた執念をコケにされたようなもんだし
かといってもう闘う事もできないしジャスティスマンを倒す技も持っていないわけだけど・・・
ただ結局全身が発光する現象はテリーマンには描かれなかった
スターエンブレムの発光がそれだということなのかもしれないけど
肩だけじゃなんかショボく感じるしやっぱ潜在能力を引き出しきれないんじゃないかと思う
他の他のアイドル超人は軒並み発動しているし、バッファローマンやアシュラマンやネメシスも発動した
次に闘うブロッケンJr.もサイコマンに勝つにはそれがなければ不可能だろうしおそらく発動する
なぜテリーマンだけが肩だけのチンケな光だったのか・・・?
とにかく、次回、ジャスティスマンのこの行動の言い分を聞いてみましょうか
サイコマンは言うまでもなくネメシスやおそらく閻魔様もこの行動には激昂して叱責しまくるだろうし
完璧超人助命とか下手したら処刑・・・?
でもこんだけの強キャラを処刑させちゃうのもありえないし
でもダンベル渡しちゃったらもう「ただの人」だよねいくら強くても・・・
「感情」をあれだけ否定してたのに結局感情丸出しの行動するってことは・・・まさかの正義超人入り??
正直テリーマンやラーメンマンの闘いを最後にする意思があるということは、もうこの「キン肉マン」自体も完璧超人編でピリオドを打って、またⅡ世に戻るのかなとかも感じるけど、おそらくⅡ世よりこっちの「元祖」キン肉マンの方が人気はかなり高いと思うのよね
そう考えると完璧超人編後も新たな勢力との闘いによる新シリーズも見てみたいし、テリーマンもラーメンマンもまだまだ見たいキャラではある
そもそもテリーマンは「最後の闘い」がこれじゃやってられないだろう・・・
非常に納得いかない結末であるが、とにかくジャスティスマンの言い分を聞いてみよう
サイコマンあたりがブチ切れながら噛みついてくるだろうから
まー・・・完璧側で閻魔様に続いてNO2の強さであるジャスティスマンじゃテリーマンも相手が悪すぎたよね
テリーマンVSサイコマンくらいならちょうど良い感じに闘えた気がするよ
テリーはサンダーサーベルもマグネットパワーも経験者だし
ガンマンでも良かったかもね
なんで勝てる美味しい相手をバッファローマンやブロッケンに与えちゃうのかなぁ
セットで人気がある超人血盟軍優遇措置なのかな
ニンジャも生き残したし
でもアシュラが死んだような・・・結局あれはどっちなんだ
こうなってくるとアシュラマンが死んだのか生きてるのか結構重要な気がしてきた
パッと見は腕も粉々になるは顔も完全に潰されてミンチ状態だしどう見ても死んでたけど・・・
そういやミスター・カーメンだって穴だらけになっただけで死んだとは明確にアナウンスされてないか
ステカセキングもあちこちブッ壊されただけで死んだとは言われてない
明らかに死んだと言える描写だったのはスニゲーター・プラネットマン・スプリングマン・アトランティス・魔雲天くらいだもんな
なんでアシュラマンの生死だけあんなに気になるんだろう
格の違いってやつ?
そもそもロビンマスクだって死んだかどうかはっきりしない
仮に死んでてもネプチューンマンあたりが超人蘇生術を施したとかで生き返るだろうから・・・
あとは退場の仕方がコメディチックだったシングマンも・・・
とにかく「試合放棄」行為を働いたジャスティスマンの言い分を聞いてみないと始マラない
サイコマンはもうこの際ガンガン叱責して質問責めしちゃえよ!
そのサイコマンとブロッケンの「年内決着」はもう厳しそうかな・・・
年をまたぐならブロッケンの勝利は確定的だろう
年またいで新年頭で悲惨な敗北なんて描けないだろうから・・・
そういやフィアンセのナツコはいつになったら出てくるんだろうか・・・
とにかく「ダブル・ジョパディ」と言えば何でも許されるみたいな風潮はやめましょう
この映画は90年代末くらいの映画だったと思うけど、今になってCSかレンタルか何かでたまたまこの映画を見たゆでたまご先生がとりあえずキャラクターに「ダブル・ジョパディ」と言わせたいだけだったみたいな
そんな風潮さえ感じるわけだけど
思えばこの「キン肉マン」という作品の中で延々と繰り返された「矛盾」という名の犯罪も全ては「ダブル・ジョパディ(またやってるよ・・・)」の名の元に許されてきたのかもやしれないね(笑)
キン肉マン 週プレ最新作 第149話 「“正義(ジャスティス)”が認めた“正義”!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)は以上
次回は11月16日発売です

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