キン肉マン 406話 忌まわしき“火事場のクソ力” 感想

キン肉マン 週プレ最新作 第506話 「忌まわしき“火事場のクソ力” !!」の巻 感想(ストーリーあらすじレビュー)
マグニフィセントは強い
火事場のクソ力さえ跳ね返しちまった
それより気になるのは火事場のクソ力が「世の中を狂わせてる」発言
確かにこの“主役特権”極まりない力が今や多くの超人に「伝染」して安易に使用されている状況
これはいかがなものかと思う

このバベルの塔の闘いも相手は最強の超神たちのはず
だがしかしサンシャイン以外は全勝街道まっしぐら
思えば先の完璧超人始祖編からほとんどの主要超人が無難に勝っている
負けるのは平悪魔超人とか2軍正義超人ばかり
主要超人は皆人気者になったからなのか簡単に負けさせられない状況にななってしまったのか?
とにかくあまりにも勝ちすぎてストーリーに緊迫感が全くなくなっている

ジャンプ連載時代は黄金のマスク編を除けば基本的に正義超人たちがやられ続ける展開だった
ゆでたまご先生は王位争奪編では話に絶望感を持たそうとマリポーサチーム戦をキン肉マンとミートだけで闘うみたいな流れにした
決勝戦ではテリーマンとウォーズマンを参戦させず代わりにミートとジェロニモで挑む構図にしたりした
てっきりアシュラマンがキン肉マンチーム入りかと思えば大阪城の地下で切腹させ釣り天井で蜂の巣にした
ネプチューンマンが仲間になったがその強さを披露する前にキン肉マンの身代わりとしてオメガカタストロフドロップにヤられて存在も消滅した
ゼブラチーム戦以外は常に絶望感を与えるような展開だった

このプレイボーイ誌上での連載になってからはその「絶望感」がない
みんな勝つから
そしてみんな都合よく火事場のクソ力を使えるようになっているから
火事場のクソ力のありがたみとか希少価値までなくなっちまった
多くの読者に特定の思い入れがある超人がいてその超人を負けさせると批判があるからなのか
どうも読者を大事にし過ぎている感がある

ゲーム何かもそうだけど結局クソゲーだとか言われるゲームの方が実は面白かったりする
たけしの挑戦状じゃないけど何度でも挑戦したくなるからだ
簡単にクリアできちまうゲームは心に残らない
ケルナグールがいい例だ
難しくて結局クリアできなかったゲームの方がいつまでも心に残る
それはツァイガルニク効果なのかもしれないけれど

だがやっぱり魔界村とか高橋名人の冒険島とかマリオ2とか難しくてクリアできなかったゲームへの想いは深い
ドラクエはオレは7までしかヤッてねーけど一番面白かったのはやっぱり2だ
全員最高レベルでも全滅することさえあるあのゲームバランスがオレにはちょうどよかった
難しいからこそ何度でも挑戦したくなる
それ以降のドラクエはレベルを上げ過ぎると一気に「ヌルゲー」になっちまう
高レベルになり全ての呪文やら特技やら修得した後は最初だけ痛快だがすぐに・・・飽きる

結局楽しい時って弱くて選択肢も少なくて奮闘してもがき苦しみながら必死に前進している時なんだと気づく
挑戦している時が楽しいんだと
「つらいとき」こそおもしろいんだと
“イージーゲーム”になって緊迫感皆無になると面白みがなくなってしまう
ジャンプ連載時代のキン肉マンは常に緊迫感があった
しかしプレイボーイ連載のキン肉マンにはそれがない

ましてこの闘いは主人公のキン肉マン
この漫画は主人公がほぼ無敵系の作品
北斗の拳並に主人公が負けない漫画だ
北斗の拳だってケンシロウはサウザーやカイオウには一度敗れている
キン肉マンの壮絶な敗北というのはほとんどない
カメハメのバックフリップとミキサー大帝のインチキみてーな勝利くらい

ワンパンマンやラッキーマン並に理不尽極まりない無敵ぶりを誇るキン肉マン
ヤンキー漫画でもこれほどの“無敵の主人公”はあまりないんでは?
日比野ハレルヤくらいじゃあないか?
ビーバップなんかヒロシは負けまくってるし最後はギャグマンガになって「バトル」漫画ですらなくなったからな
ギャグマンガからゴリゴリのバトル漫画になったキン肉マンと真逆のパターン
そもそもビーバップの主人公はヒロシとトオルのどっちなのかと

ヤンキー漫画も絶滅した
ビーバップの時代なんて不良人口がハンパなかった
スクールウォーズとかの時代
デーブ大久保のYouTubeチャンネルで元ロッテの愛甲がゲストの動画を見たが横浜高校って相当ヤバい高校だったんだなと
ちょっと聞いていて引くくらいの裏社会状態だった
元不良のプロ野球選手もこの時代はめちゃくちゃ多いもんな

とにかくぬるすぎては面白みが薄れる
やっぱり絶望感とか緊迫感は漫画を面白くする最強の調味料なんだと思う
それを使わないのが今のゆでたまご先生の路線だが
読者ももう悪いものでも「良い」と言うレベルの信者状態になっている感もある
しかしこれが初連載で信者ゼロの状態だったらどうだったのかなと思う
今回のストーリーもキン肉マンのすさまじい主役特権ぶりが際立ってると感じたエピソードでもある

仲間の声援
観客の声援
サンドウィッチマンの声援
致命的なダメージを負っているのに声援で復活できる主役特権
T-バックマンでは絶対に起こらない描写
キンターマンなら尚更起こらない描写

足をクロスさせるキン肉バスター
タワーブリッジネイキッドをほうふつとさせる
これはどうなのか?
まさかこれで決まってしまうのか?
だとすりゃあまりにヌルゲーすぎるが・・・
続きは次回

キン肉マン 週プレ最新作 第506話 「忌まわしき“火事場のクソ力” !!」の巻 感想(ストーリーあらすじレビュー)は以上
次回は2月20日発売です

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