キン肉マン 141話 心に宿ったものは!? 感想

キン肉マン 週プレ最新作 第141話 「心に宿ったものは!?」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)
サブタイトルからして「結末」を漠然と暗示しているような表現
必殺技の九龍城落地(ガウロンセンドロップ)の体勢に入ったラーメンマン
この4連戦が始まって以降ずっと太い足を無理やり組んで頬杖ついたまま無言の超人閻魔がカットイン
そして出だしのページで早速ネメシスの「水車を止めるわけにはいかん!」という逆転(勝利)フラグとも思える心の声が描かれる
「これ以上・・・完璧・無量大数軍(ラージナンバーズ)の誇りを穢してたまるものか!ラージナンバーズ最後の生き残りであるこのオレが負けるようでは完璧超人界に未来はない」と、ネメシスとグリムリパー(現・サイコマン)以外はザコの集まりだったラージナンバーズの全滅を全く気にしていない様子だったが、ここにきて妙に心重な表現を口にするネメシス
正義超人への憎悪ではなく「完璧超人としての強い矜持」を滲ませる
九龍城落地(ガウロンセンドロップ)はストレートに決まった
しかしダメだ
ネメシスの股間周辺が白光化している
ネメシスドライバーをくらったラーメンマンの時と同じパターンだ
ラーメンマンも悟ったのか「・・・」と絶望的
引きになると全身が白光化しているネメシス
股間だけ白光化するならあのザ・キンターマンでもできる
しかし全身が発光したらもうどうしようもない
「わずかに技の沸点を外してやった・・・オレが導くのだ・・・」と語るネメシス
ずっと無表情で沈黙を守っていた閻魔様の血走って充血した目が久しぶりに見開かれる
ネメシスの覚醒を感じたのか?
「ここまできた以上は、このネメシス・・・完璧超人始祖の意思を継ぐ者として生きていく!」といいながら石のリングに突き刺さった頭をラーメンマンの肉体ごと倒立して引っこ抜くネメシス
「そうせねば・・・掟に従い死んでいった同志たちが浮かばれぬわー」と絶叫しながらラーメンマンと体勢を反転させ強烈なツームストンパイルドライバーで脳天を叩きつけるネメシス
ミートが「王子・・・あの光は・・・」と絶叫
キン肉マンも「あぁ、立場こそ違うがやつの言ってることは私たちと同じだ」と認める
ネメシスの心に慈悲の心が芽生えたかどうかはともかく、完璧超人版の友情パワーが備わり、それによりネメシスの潜在パワーが引き出されていることを・・・
最期の技も破られ万策尽きたラーメンマンは「フハハハ、ムダではなかった・・・やはりムダではなかったのだ」とブツブツとつぶやき始める
ネメシスは「何を言っている。気が動転でもしたか?」と口にしてサンドウィッチマン富澤「ちょっと何言ってるかわからない」状態に突入する
ぶっちゃけ、読者の立場でも何言ってるかこの時点ではわからない
瀕死のラーメンマンは必死に言葉をつむぎ始める
「いや、正気だ。私が言っているのはお前とロビンマスクの闘いのことさ・・・ロビンマスクは大した男だ、やつの必死の訴えはお前の心にちゃんと届いていた。その証拠がお前のその全身の発光現象」と指摘する
ネメシスも自身の発光に気づき「こ・・・これは!?」と驚愕する
「私の全身の必殺技からお前を救ったのがまさにそれだ。そしてそれは紛れもなく此度の対戦でも我々が散々見てきた友情パワーの発露そのもの。お前もその目で見たであろう。ロビンが何度もその光でピンチを脱した様を」と指摘するラーメンマン
ネメシスもロビンの発光を思い出し「ハッ」とする
「私は全身全霊を注ぎ込んだ今の九龍城落地(ガウロンセンドロップ)でお前を倒せなかった・・・もはやこの体はただの抜け殻も同然・・・だがそれでも十分満足だ」と語るラーメンマン
思えばロビンマスクの必死の訴えがなければネメシスを倒せていたのに、そのおかげで敗れることになった
それでも「満足」と言い切るには、正義超人には勝利よりも大事なことがあるってことなんだろうか?
「なぜなら私の全力の技は完璧超人に通じなかったのではない。ロビンがお前の心に灯した正義超人の魂に跳ね返されたのだ。ならば本望。お前の正義の魂は今ここに・・・長年の眠りから呼び覚まされた。これは十分に戦略的勝利と言える結果だ」となんだか負け惜しみみたいな言葉を口にするようになってきたラーメンマン
正義への憎悪が体内を渦巻いているネメシスはブルブルと怒りに体をうち震わせる
「黙れ・・・この死にぞこないがーっ!」と怒り狂ってまるでキックボクサーマモルのような膝蹴りをラーメンマンの顔面にガンガン叩きこむネメシス
これはもう・・・完全に「完肉マンGo Fight!」状態です
チャランボチャランボ!!
「確かに今のお前の技はこのオレですら身の危険を感じたほどだった。死を覚悟したオレは同時に完璧超人界の未来を背負う覚悟を得た。だから生き延びたーっ!」と絶叫しながらチャランボ乱れ打ちのネメシス
「決してお前たちの情にほだされたわけではない!オレは完璧超人としての使命感を持ってお前の技に耐えたのだーっ!」と今度は張り手をガンガンぶちかますネメシス
「眠れる正義の魂を呼び覚ましただと?妄言も甚だしい!今からそれを証明してやろう!正義の魂など微塵も残っていないことをなっ!」と喚き散らしながらブリッジでラーメンマンをボインボインと宙に跳ね上げ続けるネメシス・・・ついにあの奥義に・・・
ネメシスのマッスルスパークが完璧に決まる
「グゲホッ!」と吐血するラーメンマン
ここでキン肉マンが「やめてくれネメシス。もはや勝負はついた!さっきの九龍城落地(ガウロンセンドロップ)で全精力を使い果たしたラーメンマンにこれ以上闘える力など残っていない。だからラーメンマンの命までは・・・!」とラーメンマンの命乞いをする
しかしネメシスは「そうはいかん。こいつはオレの心を惑わそうとした。その代償は払ってもらう。こいつの命でな」と拒絶
大叔父の非常な言葉に「そ・・・そんな!」と絶句する大甥のキン肉マン
「何が正義の魂だ!オレに慈悲の心などカケラもないことを証明するにはもはやこいつを惨殺するしかあるまい!キン肉族伝統のこの技でなっ!」とブツクサ言いながらマッスル・スパーク地の体勢に入るネメシス
怒りに我を失い完全に「オレは炎の完肉マン」状態です
「やめてくれー!我が一族の秘奥義をそんなことに使わないでくれー!」と絶叫するキン肉マン
「もう遅い!キン肉スグル!これでこいつの息の根を止める!その目をしかと見開いて今から起きる惨状を脳裏に焼き付けるがよい!この技が・・・キン肉王族の裏切りの歴史・虐殺の歴史・罪の歴史の象徴となるだろう!」とめちゃくちゃ長いセリフをダラダラと喋り続けるネメシス
背景にはご丁寧にネメシスの事を口外した人物が首を斬りおとされる処刑シーンまで描かれている
マッスルスパーク地の落下速度はこんな長々喋れるほど紙ふぶきや花びらが舞うかのように遅いのだろうか?
そしてやっと決まったマッスルスパーク地
ピークア・ブーの時のように下敷きになって守ってくれる者はもう誰もいない
しかも硬い石のリングでのこの衝撃・・・まさに「完肉マン旋風(センセーション)」って感じ?
いくら硬いリング(氷・コンクリート)での闘いに慣れているラーメンマンでもどうしようもない
前回と違って技がしっかり決まった瞬間まで描かれ逆転の要素も皆無の終わり方(ロビンもそうだった)
「次回、闘将、ついに散る・・・!?」というわかりきった無意味な次回予告と共に今回は終わり
——————————————————————-
つーか今回で試合終わると思ってたのにまだ中途半端に次回へ引っ張られましたね
ぶっちゃけこの程度の展開なら今週の話内で終了して次の試合に移るくらいのテンポでないとまたどんどん話が長期化して来て、既に3年を超えた「主人公の闘いが描かれていない期間」がどんどん長期化していきます
今回のストーリーで1話も引っ張るなら「あの目」をまた演出しても良かっただろうにそれはなし
ただネメシスがダラダラと長セリフを喋りまくってただけだった・・・
ちょっとジャンプ時代の連載読み返してみたけど悪魔超人編の頃はビックリするくらい早いペースなんだよね
主人公のキン肉マン以外の闘いはほとんどが1話やそこら・・・下手したら半話で終わってしまっている
でも全然「淡白」感もない
逆に今じゃ悪魔超人と完璧超人の闘いにまでご丁寧に最低3話は割くほどだ
中身は無駄な「おしゃべり大会」で無理に引き伸ばしてる感も強い
最大の違いは過去のストーリーの回想だけで1話近く割くようなことがプレイボーイ誌上では多すぎる
だから1試合あたりの話数が長ければいいってもんじゃないんだよね
序盤の悪魔超人とラージナンバーズの対戦なんて1試合1話ペースでも良かったと思うし、
完璧側が圧勝で即終わる展開だってあっても良かったのに全試合ガッツリ闘ってメリハリがない
魔雲天ですら閻魔様に妙に粘ったりしたし・・・まーあの闘いはそこそこ面白かったけど
とにかくもっといろんなキャラクターや闘いを見せる為にも1試合当たりの話数は削減したほうがいいんじゃないかとこの展開のテンポの悪さには考えさせられた
次回もラーメンマン死亡の悲壮感だけで1話近く引っ張って終わりの方でようやくテリーマン戦かブロッケン戦に話が移るような展開じゃないだろうか
ただ思えばラーメンマンって死ぬのは今回が初なんだよね(逆にⅡ世では唯一死なされてたけど)
テリーマンですら超人タッグ編の決勝戦中に仮死状態になったことがあるけどラーメンマンは全くない
この闘いでははっきりした「死」が描かれたことがなかったラーメンマンやテリーマンなどの死を描くストーリーとなるんだろうか
さすがにラーメンマンとテリーマン両落ちはやりすぎな気もするしテリーマンくらいは勝たせてほしいところだけど相手がこの4人の中で最も強そうなジャスティスマンだからなぁ
ただゆでたまご先生は前のシリーズで活躍させたキャラは次のシリーズでは控えさせて、前のシリーズで不遇だったキャラは次のシリーズで活躍させるという方針を取ってるらしいから、今のストーリーの前というと王位争奪編になり、そこで作中屈指の「超優遇」を受けたロビンは初戦敗退し、「強敵に勝利」という恩恵は一度も与えられていないものの3勝無敗のラーメンマンも2戦目で敗退させる流れはそれに沿ってるのかも
そう考えると王位編で不遇もいいとこで、決勝戦はリングにすら立てずウルフマンやメイビアらと同じ目線まで堕ちた完全に「蚊帳の外」超人だったテリーマンはもしかしたら・・・もあるかもしれない
それにしてもロビンもラーメンマンもネメシスを諭しまくってどんどん強化させて結果的に次に闘う相手が困るだけになっているよね
ラーメンマンは本来なら勝てた相手だったのにそれで負けたし、結局ネメシスの除骨も何のアドバンテージにもならなかったし
まーさすがに次はネメシスも負けるのは確定的だろうけど
そう考えると次のネメシスの試合はもうネメシスの敗北がわかりきってるから誰と当たってもつまんないな
ロビンマスクに続きラーメンマンも退場する寂しさ
次はテリーも後を追ってしまうのか・・・
しかもラーメンマンは「集大成」という言葉まで口にしての敗北だからもうウルフマンみたいに作品にドロップアウトしてしまうんじゃないかとさえ感じる
いくら80年代に比べて人気が落ちたとはいえ、これだけの闘いができるキャラはなかなかいないんだし、新しいキャラを打ち出すために元からいた人気キャラを無理に退場させるようなことはしてほしくないなぁ
ロビンマスク・ラーメンマン・テリーマン(これはまだわからないけど)を退場させる割には、ジャンクマン、ブラックホールなどのもう使いどころがなさそうなキャラやピークア・ブーやジェロニモなどもっと使いどころのなさそうなキャラ、そしてニンジャとサンシャインという今残ってる敵キャラ相手では明らかに役不足感のあるメンツなどが生き残ってるのも構想としてどうなのかと思うし
それでいてアシュラマンは負けさせたし・・・ってアシュラマンは結局生きてるのか死んでるのかどっちだ?
それと銀のマスクの戦闘スタイルはなんだったんだ?
新しいキャラに脚光を浴びせる事も大事なんだろうけどその割にはどの闘いも過去をなぞったような展開ばかりだし、新規ファンより旧作ファンを意識した作品作りにも思えるしそのあたりも方針がブレている気がする
まして不人気のネメシスにロビンとラーメンマンを倒させるなんて猛プッシュして、人気あるガンマンは死亡退場させてしまったのもブレてるし
まー今回はマッスルスパークを完璧に決めての勝利だから人気UPするかもしれないけどね
ただどこかの先生が、漫画家にとって愛着のあるキャラの死を描くのは壮絶に辛い作業だと言っていたし、嶋田先生のお気に入りのキャラであるラーメンマンの死を描くのはご本人も辛かったと思う
ウォーズマンやロビンマスクの人気が高くても「キン肉マン」という作品のキャラクターで主人公のキン肉マンの次に「知名度」の高いキャラはまだラーメンマンなのは間違いないだろうし
まーラーメンマンの「戦略的勝利」発言は負け惜しみ感ハンパないけど、ロビン戦ではヒヤリとするようなシーンもほとんどないほどの完勝だったネメシスに死を覚悟させるまで追い詰めたんだからそれはよくやったと言えるだろう
ラーメンマンはⅡ世でも1人だけ死なされてたしプレイボーイに連載が移ってからは不遇が続いてる感じだね
おつかれさま
キン肉マン 週プレ最新作 第141話 「心に宿ったものは!?」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)は以上
次回は9月7日発売です

タイトルとURLをコピーしました