キン肉マン 週プレ最新作 第398話 「獲物は逃がすな!!」 感想(ストーリーあらすじ含む)レビュー
ランペイジマンはあのチートすぎる怒張であったエングレイバーを真っ二つにヘシ折られ闘いはついに佳境。
しかしそれでもまだ技は無限にあるとついにあのゴーレムマンを倒した(が、生きていた)カシードラルボンバーを敢行する。
しかしゴーレムマンごとき超人を殺せなかった程度の技なのにロビンを殺せるとなぜ思ったのか。
そもそもビッグボディチームの連中のあの不死身ぶりはなんだったんだ?
ペンチマンとレオパルドンはエングレイバーで胸を貫かれたのに普通に生きてたし。
もう胸を貫かれても死なないマンガになっちまったようだ。
超人なんだからなんでもありなのか。
ジャンプ連載時代でも腹をブチ抜かれたブロッケンは生きててその後ろで受けて傷は浅かったはずのウルフマンが生きてたけど死んでてみたいなわけのわかんねーことに。
ましてジェロニモ何か人間なのに地獄のピラミッドで胸をブチ抜かれて見るからに致死量の出血でさらに自分で胸の風穴に手を突っ込んで止まった心臓をマッサージして動かしてまだ生きてるとかめちゃくちゃだった。
そんなことを思えばあれも自然なことなのかなと。
もうそういうことにしとこう。
そのうちスプリングマンにバラバラにされても生きてるって展開になる日も近いんだろう。
もちろん何の説明もなしにね。
仮に死んだって何の説明もなしに復活するだろう。
実際ビッグボディチームの連中もゼブラもマリポも何の説明もなく復活し真ソルジャーだけ何の説明もなく復活しなかった。
もうこの漫画を読むと感覚がマヒしてくる。
ラ・マヒストラル。
プロレスで丸め込んでの勝利って80年代くらいまで許されてたけど90年代以降は客がドッチラケになったり酷い時はブーイングがあがったりしたもんだ。
そのあおりを最も受けたのが藤波だった。
元々勝利パターンの8割ほどが丸め込みのスタイルだったから90年代以降は全く客に受け入れられなくなる。
一度それで自分を見つめ直すとか言ってアメリカ放浪みたいなことしてテレビで全米のインディー団体を視察してるドキュメントみてーなの放送されたな。
どっかのインディー大体のレスラーに多分仕込みだと思うけど客席にいる藤波を挑発させてジーンズ姿でリングに上がってドラゴンバックブリーカーからスリーパーで締め落としてた。
あれも落ちたフリだろうけどこの試合で多用してたパンチを新技みたいに引っ提げて帰国してたっけな。
でも小川良成とか木戸修のキドクラッチとかネグロ・カサスやウルティモドラゴンのラ・マヒストラルとか、あとジュニア戦士が主に使うウラカン・ラナとか・・・
それらのクイック技による勝利は普通に盛り上がってるんだよな。
多分藤波の立ち位置に問題があったんだろう。
藤波は功労者ポジションだからどうしてもメインイベンターとして起用せざるを得ないレスラーだった。
しかしメインイベントが丸め込みで決着がつけばそりゃ客はシラける。
派手な大技の攻防で決着がつく方が面白いし大勢に受けるのは当然なんだから。
猪木だって丸め込みの決着は多い。
でも闘っていた時代は80年代が主だったこともあるし、猪木は醸し出す「魔性」とか「殺気」があるからかクイック技で決まっても「ショボさ」があまり出なかったんだろう。
しかし「優等生キャラ」の藤波ではそれがない。
だから客は「物足りない」と感じるわけだ。
2017年だかの全時代プロレスラー総選挙で鶴藤長天の中で藤波だけがランクインしなかったのもそのあたりに背景があるんだろう。
やっぱり見栄えのする大技使った方が客受けするのは当然だから。
受けが上手いと言われるけど単に説得力のある攻撃パターンを確立できなかった結果にも思える。
そもそもホントに受けが上手いレスラーって新日系なら蝶野や馳、全日系なら秋山だと思うんだよね。
これらのレスラーは相手の技や強さを見事なまでに引き立てる受けができる。
藤波の受けは単に「防戦一方」になるだけで結局最後は高確率で丸め込んで試合の上では勝つ流れになるから相手を引き立てるわけでもない。
ポジション的にもどうしても「勝ち」が高確率で与えられる立場だったから引き立て役には無理があった。
そのあたりも小川や木戸あたりとの違いになるんだろうし小川や木戸は反感贔屓もあっただろうから。
ただ純粋に小川のクイック技はすごくアクロバティックで面白かった。
バリエーションも多いし。
まさに「上手さ」が凝縮されていたからね。
逆にバックドロップホールドで決まる方が説得力ないような(笑)
キドクラッチなんかも見た目的にめちゃくちゃガッチリ決まってるからあれも説得力満点で何の不満もフラストレーションもなく客も普通に盛り上がった。
木戸本人の髪型のようにガッチリ決まる上にめったに出さない“レア技”だったこともあるのかな。
あと多分スモールパッケージとローリング・クラッチホールドがダメなんだと思う。
これらは見るからに「軽い」
重みがないからメインイベントがこれで決まると客がドッチラケる。
藤波のフィニッシュはこれを多用していたことも原因にあるんだろう。
これらの技で試合が決まるのはかなりキツい。
ぶっちゃけ拍手してあげるファンの中にも内心つまんねー決着だと感じてるけど自分が金払って見てる興行だから自分の判断は間違いじゃなかったと思いたくて拍手してるのも少なからずいるだろうし。
あと藤波ってテリーマンといろいろ被るなぁという印象。
技が地味でパッとしないけどなんとなくイケメン風な風貌。
人気も最初の頃はすごかったけど後期は後から次々登場した派手な超人・レスラーに食われてかなり尻すぼみ。
だけど扱い(ポジション)はやたら良い。
主人公(キン肉マン/猪木)の相棒的立場に近いのも共通している。
そもそもテリーのモデルになったファンクス自体がファイトスタイル自体地味で藤波的な戦い方をするレスラーだったからね。
80年代から90年代に移行するあたりから受け入れられなくなったものは「両社リングアウト決着」とか「反則負け」などもあるか。
毎回試合でどちらかが負けて白黒つける形だと個々のレスラーの格付けにいろいろ苦労することになる。
だから両者リングアウトとか反則で勝ち負けを曖昧にした「灰色の決着」が活用されていた。
なんならタイトルマッチすらそんな終わり方が多かった。
でも客からすりゃスッキリしないモヤっとした終わり方だ。
結局派手な大技でスッキリ3カウントで決着つく方が受け入れられるようになったのは自然の流れに思える。
そんなプロレス界の推移にまつわるあれやこれやはともかく、カシードラルボンバーはロビンの“発光”により不発。
ネメシスのバトルシップシンクを喰らった時も発光しかけたけどそのあとすぐおっ死んだ。
今度はしっかり発光を続けて生還した。
この発光の原動力は「打倒キン肉マン」という尽きない想いと屈折したキン肉マンへの友情(愛)パワーか?
でももうこれは各超人が火事場のクソ力を身に着け始めたと考えて良いんだろうね。
試合の重要局面で発揮される潜在能力解放かつ防御力耐久力倍増みたいなパワーなんだろう。
ロビンの新技「ツイステッド・タワーブリッジ」は要は強烈なスピンを加えて投げその遠心力が効いているうちに上空でタワーブリッジに捕らえリングに落下した衝撃で真っ二つにするという趣旨?
タワーブリッジの構え自体はほぼ変わってないし。
そしてランペイジマンはダイナマイトパイパンのような結末に。
結構エグい形になったね。
超神でここまでヤられたのってコイツが初か?
でも超神だから生きてるんだろうし“ヤバい技感”を出す演出なんだろうけど。
キン肉マン 週プレ最新作 第398話 「獲物は逃がすな!!」 感想(ストーリーあらすじ含む)レビューは以上。
次回は11月21日発売です。