キン肉マン 78話 “禁断の石臼(モルティエ・デ・ビン)”の秘密!!の巻 感想

キン肉マン週プレ最新作第78話 「“禁断の石臼(モルティエ・デ・ビン)”の秘密!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)
悪魔将軍は着々とかつ粛々と地獄の九所封じをアビスマンに遂行していきます
お次は地獄の九所封じその四と五「ダブルニークラッシャー」です
これにて背中に両手両脚の四肢が封じられもはや肉ダルマ同然となったアビスマン
それでも「な・・・なんのこれしき」といかにも80年代風な表現で強がり虚勢を張ります
墓場の鬼どもが「さすがアビスマン様!まだ立ち上がろうとしている」と歓喜の叫び
もうアビスマンの命はどう見ても風前の灯なのに何を喜んでいるのか・・・
バカです
しかしどうやら奴らとアビスの間には信頼関係のようなものもあるようです
アビスマンも「奴らの前で情けない姿をさらすわけにはいかん」と語ります
しかしもうアビスマンが闘える体ではないことははっきりしています
完璧超人始祖(オリジン)はミラージュマンもアビスマンもどっちも共通して言えますがとにかくモロい
ちょっと将軍さまの攻撃を受けただけで瀕死に陥ります
いよいよ将軍様が「もはや勝負は決した」とアビスマンをかんぬきの体勢に捉えて回転を始めます
そして宙に放り投げていよいよ“フィニッシュ”へ行くようで
将軍さまは死にゆく者への香典代わりに「アビスガーディアン、なかなかの技であったぞ」と褒めてあげます
アビスも「いつかお前を倒すために編み出した技だったがお前はもっと先を行っていたということか」と観念して念仏を唱え始めた模様
「おまえはもう“寝ずの番”として働きすぎた。そろそろ眠りにつく時が来ただけだ」と将軍様
「これじゃ寝覚めが最悪だぜ」とアビス
ここで「地獄の九所封じ・ラストワン」と宣言する将軍様
六も七も八も飛ばして一気に九ですか
まー握手なんてする暇ないでしょうし試合前のグー拳を交互に叩く儀式の時にでもしとけばよかったのにね
でも過ぎたことは仕方ありません
スギちゃんです
そしてついに2戦連続地獄の断頭台が豪快かつワイルドに炸裂!!
ミラージュマンの時は膝に全体重をかけて喉から器官・頚椎そして頭部を潰したような描写でしたが、
今回のはジャンプ連載時のようにスネで頭部を叩きつぶす形でしたね
どっちみち痛いのは変らないでしょうが
たまりません
「墓場は潰しても・・・世界まで潰すんじゃねーぞ・・・この石頭ヤロウ・・・」と、字体のフォントが変わって断末魔の言葉を残すアビスマン
「あぁ、後のことは私に任せろ」と返す将軍さま
アビスマンの口を覆っていたマスクが吐血と共に粉々に砕け散る
武道にブッ潰されたままのグロい素顔が露になり絶命するアビスマン
普段食事の時マスク外してたのか外してもこの口じゃ流動食しか食えないんじゃないかとかいろいろと・・・
左肩にある鹿の角みてーな突起がポキリと折れてそれがまたミラージュマンの時のようにダンベルに変化
今度は「焔(ほのお)のダンベル」とのこと
ミラージュマンから奪った氷のダンベルとアビスから奪った焔のダンベルをそれぞれ両手に装着する将軍
墓場の鬼どもはアビスマンを「あの鬼のように強い」とジョークじみた表現で語り、それを倒した将軍さまにおそれおののき抵抗をやめて禁断の石臼までの道をくぱぁと開いて割れ目を作りました
その縦スジをズンズンズンと中へ奥へ奥へと突き進む将軍様
たまりません
そしてついに石臼に手をかけます
墓場の鬼の中でもお局的な数千年のキャリアを誇る爺さんがかつてアビスマンに語られた事を皆に伝えます
なんでもこの“不思議な石臼”は超人パワーの人工生成装置なんだとか
回想の中でアビスマンが語るには、死んで魂だけとなった超人はそこでの働きを認められ、なおかつ強く現世への生存を望むものだけが厳しい審査の果てに現世に復帰することができるとのこと
そして超人墓場でのあの労働も自らの超人強度を自ら作り出している作業だったようです
だから働きの悪い者はいつまでたっても復活するだけのパワーが得られないとのこと
しかしその蘇りの最終審査許されるのはほんの一握りだそうで・・・
その割には妙にポンポン何の説明もなく超人たちが生き返っていたような気もするけど・・・
その最終審査を行うのが超人墓場全ての長である超人閻魔様だと超人閻魔に「様」付けで語るアビス
しかしすぐに「厳格なやつよ・・・」とか「超人閻魔・・・いや、あやつはなぁ・・・」と語るアビス
ゲェー!!
ジャンプ連載時に謎の存在のまま終わっていた超人閻魔の正体がストロング・ザ・武道と判明しました!!!
ちょっとこれは衝撃の展開ですぜ・・・
ついに超人閻魔の正体が明らかになったか・・・
ついでにサタンの正体もはっきりしてほしいもんだが・・・
しかしまさか太古のやたらゴツい地上に降臨した神が閻魔大王様になっちまうとは・・・
神も仏もない世の中だぜ・・・
回想はここで終わり爺さんの鬼が「あれが止まってしまったら誰も蘇ることができなくなる」と結ぶ
そんな鬼たちのたわ事を聞きもせず1人で粛々と石臼が停止するまで逆回転させ続ける将軍様
今後どうなるかについて糞ジジイの鬼が続けるには、ここは現世と隔離された特殊な異次元空間とのことだが、ふしぎな石臼を逆回転させ停止させてしまえば超人墓場は現世と直結するとのこと
つまり死者が次々と現世に現れたり逆に生きている者が超人墓場に行けたりするわけね
ドラゴンボールGTでそんな話あったよね
すると天井の岩盤が崩落し次々と巨大な岩石が落下してくる
死亡超人たちや鬼どもに次々と岩盤が落ち、アビスマンの遺体も巨大岩の下敷きに
将軍さまはつらつらと長ったらしいセリフを語り始めます
「超人たるもの魂の生死は自らの責任で決めるべし。それが自然の道理であるはず。それを完璧超人だかなんだか知らぬが、第三者が管理しようとする事自体が大きな間違いなのだ」と
さらに将軍さま独演会は続く・・・よく喋るねぇ・・・
「そしてそれがやつらの増長を生み出し、我らこそ選ばれし特別な存在であるという妄想を肥大化させ、何万年にも渡りそのくだらぬ“しきたり”が続いた結果できあがったのが、ただの怪物となり果ててしまった今のあやつだ」と語るその背後で超人閻魔の冠みたいなのを被って吠えている凄まじくゴツい武道の姿が描かれる
やはりこの太古の超人の神の肉体はあまりにもゴツい・・・ゴツすぎる・・・
もう「ガチムチ」とか「バルク」なんてレベルじゃないぞこれ・・・
「そんな狂ったあやつを無に帰して葬り去ること、それが私の使命。まだ善良なる存在だったあやつが最初に“完璧”だと認めたこの私のな!」とやっと喋り終わった将軍さま
そしてここで逆回転していたふしぎな石臼も都合よく停止します
「もうこれで誰も蘇りはしない」と将軍さま
「死んだら人はおしまいなのだ」とやっとこのマンガにも正常な感覚が吹き込まれる瞬間なのか
そこには岩に押し潰されて死んだ(?)鬼どもが全滅しているのがいかにも象徴的に描かれる
ただ超人墓場に来ていた超人たちはもう既に死んでいる状態だろ?
また岩に押し潰されて死ぬとかあるのか?
そもそも仮にも超人があの程度の岩が落ちてきたくらいで死ぬとかヤワすぎないか?
人間じゃああるまいし
いや人間時代のジェロニモだってあの岩くらいじゃ死なないだろ
将軍さまは天井を見上げ「待たせたな。入り口は空けておいた」と「何者か」に語る
天井から岩が次々崩落してきたのはそのせいか
そしてモン=サン=パルフェ外部も崩壊が始る様子
そしてそれを見つめる既視感ハンパない目と輪郭をした6人の人物がシャドウ状態で現れる
わざわざシャドウ状態にしなくたってど~う見たって悪魔六騎士です
「カーカカカ、とうとう将軍様がやってくれたわ」とアシュラマン・シャドウ
「これで完璧超人ではない我らも超人墓場に突入できるわけだな」とサンシャイン・シャドウ
そこには時空が捻じ曲がったドラクエの旅の扉みてーな渦が出来上がってます
そこに向って進入する6騎士
ついに待望の6騎士登場でアドレナリンMAXとなりながら今回は終わり
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おそらく、マンガ史上最も軽い死生観を持ったマンガが「キン肉マン」ではないかと思う
死んだはずの超人が簡単に生き返るだけでなく、どうして生き返ったか説明もない超人ばかり
王位編のウルフマンやザ・ニンジャ
タッグ編のブラックホールにペンタゴン
それ以前のシリーズになればもう銅ベルマンやらスフィンクスやらフランス代表のルピーンやらアフリカ代表のキンターマンやら挙げてたらキリがないほど
それら全ての謎も「超人墓場で生命の球を4つ集めれば復活できる」という事実をウォーズマンが自らの命を持って示してくれてある程度少年読者達の溜飲が下がりました
「キン肉マン」ほど軽い死生観ではないものの、やはり簡単に死んだり生き返ったりできるドラゴンボールの「7つの球を集めれば」になんとなく似たものがありますね
球りません
しかしそれ以外にもドクターボンベが人工心臓を作って生き返ったり
まして悪魔将軍は何の能力なのかバッファローマンを超魔力で蘇生させたり・・・
黄金のマスクと銀のマスクが合体した生命の光でバッファローマン他2名を蘇生させたり・・・
最後には空から降ってきた花にフェイスフラッシュをぶちまけたら皆生き返ったり・・・
理屈じゃ説明つかない復活も多々あったわけです
そうしたことが続く中で「死んだってどうせすぐに生き返るんでしょ?」な雰囲気が作中に蔓延し始めた現実
もう前の話で死んだ超人が次の話では何の説明もなく復活してたって何の疑問も抱かないほど我ら「キン肉マンファン」もそのイカれた世界感に慣れきっちまってました
なんせプリプリマンが突然現れたり消えたりするマンガです
加圧トレーニングで骨が生えてくるマンガなんです
何があっても驚きません
今シリーズでもたくさんの超人が死にました
スプリングマンが死ぬときに「オレも今度生き返ったら・・・」などとまるで死んだら二度と生き返れない人間のような悲しげなセリフを残していたにも関わらず、「どうせスグに生き返る事ができるくせに」とひねくれた思いをしながら読んでしまう哀しさ
そもそもそのスプリングマン含め7人の悪魔超人全員が説明もなく復活してきたんですからね・・・
ましてあの「ロビンマスクの死」
あれで「これでもう二度とロビンは見ることができないのか」と思った読者ほとんどいないでしょ
「ロビンは多分生きている」、「死んでても玉4つ集めれば復活できるしいざとなればボンベに心臓作ってもらうか空から花降らせてキン肉マンにフェイスフラッシュしてもらって・・・」みたいな感じでとにかくロビンの「復活」は誰もが確信しているのが現実でしょう
ついでに言えば魔雲天と一緒に奈落の底に転落した武道だって「どうせ生きてる」と皆が「確信」している
そうした「死の軽さ」にゆでたまご先生がテコ入れを計ったのかどうかはわかりまへん
しかしついにゆでたまご先生はこれまで続けてきた「簡単に生き返れる」という設定に自ら終止符を打った
これにより「行き当たりばったり」で唐突に超人を復活させたり殺したりも出来なくなったわけです
これでもうタッグ編で生きていたはずのウルフマンが人知れず死んだことになってたり、
そして王位編で人知れず復活してたのに結局どのチームからも誘いが来ないなんて悲劇はもう起こりません
いや誘いが来ない悲劇は充分あるでしょうが(笑)
「命は1度きりのもの。だからこそ輝くんだ」とライブラの老師的価値観に至ったのか
今後は「死=二度とそのキャラが見れない」という硬派系マンガに移行することになったわけです
当時のジャンプで言えばその老師もいる聖闘士星矢もそうだし北斗の拳もそうだしジョジョもそうです
でも「それが当たり前」なんですよね
死んだから生き返れないからこそそのキャラクターの死が衝撃的でそして深く読者の心に刻まれるんです
簡単にポンポン生き返れたらキャラが死んだって「だからなに?」で終わっちまいます
ドラゴンボールの世界の中で毎度毎度楽しそうに死んでいく悟空とか見ててなんだかなぁと思ったのも事実
やっぱそんな軽いもんじゃないんです
しかしある意味これはパンドーラボックスを開ける行為かもしれません
アイドル超人を殺すことになればそのファンはもう作品を見なくなるかもしれない
しかしアイドル超人が全員無事に生存しているのも作品に緊迫感が生まれない
そのさじ加減の難しさとジレンマは計り知れないものがあります
かと言って北斗や星矢みたいに登場戦士がほぼ全員死んでしまうのもやりすぎですが・・・
あとは将軍さまの長い演説の中で「やつらの増長を生み出し、我らこそ選ばれし特別な存在であるという妄想を肥大化させ」という表現は納得でしたね
無量大数軍(ラージナンバーズ)から完璧超人始祖(パーフェクトオリジン弁当)までどいつもこいつも「完璧」とは名ばかりのザコが多すぎました
ザコのくせに自分達より強い正義超人や悪魔超人を「下等超人」と見下すその倒錯した上から目線
全ては「増徴と妄想」の結果だったんでしょうねぇ
しかしアビスマンはそこそこやったけどオリジンレベルでこの程度の強さだと、
「完璧超人たいしたことないな」感が強いですね
将軍が強くなったという考えもあるかもしれませんが強くなった事を裏付けるような描写もまだないし
まして肉体は持ってないはずなのにあの肉体は誰のもんなのかもよくわからん
まー悪魔六騎士の何人かはオリジンに返り討ちにされるでしょうからそこで強さは見せるんでしょうが
プラネットマンやジャンクマンあたりは死んで生き返れなくなってもあまり困らない存在でしょうし(笑)
それにしてもミラージュマンやアビスマンってアシュラマンと闘っても負けるんじゃないの?
アビスマンは攻撃力ははなかなかだったけど阿修羅バスターくらえばアビスガーディアンなんて関係ないし
ここまでのオリジン弁当2匹はちょっと弱すぎるぞこれ
「将軍が強すぎるから弱く見えるだけ」なんて言葉じゃフォローしきれない
とにかくこの打たれ弱さ・モロさだけはしっかり描かれた愕然たる事実
それにしても超人閻魔が武道だったとは・・・
そして一握りしか認められない最終審査をルパンや金玉がパスできたとは・・・
そもそも石臼回しの時点で脱落しそうな面子なのに・・・
あれって超人強度が低い方が復活も早いのかな
それならルピン金玉スフィンクスあたりがのうのうと生き返ってるのも説明つくな
弱いくせに無駄に1億パワーもあるビッグボディとかソルジャーマンは復活するの時間かかりそうだね(笑)
とにかく「もう死んだら生き返れないマンガになったんでヨロシクね」的な今回のストーリー
「キン肉マン」という作品の中で新たな1ページを踏み出したとも言えます
でもまだ「なんでもあり」のフェイスフラッシュがあるんですけどね(笑)
ましてまた石臼を元とおりにすりゃ墓場が復活すると思うし
どうなるかわからないですけどね
とりあえず、久々登場のプラネットマンの頭部であり現在ではその存在はほぼ否定されている「惑星バルカン」の扱いをどうするのか
さらにスニゲーターのエリマキトカゲを2013年になっても発動させるのか
時の流れによって生じた歪をどう回収していくのか
まずはそこに注目していきましょうか(^-^)
それにしても将軍さまの地獄のメリーゴーランド出なかったなぁ
今度は出ると思ってただけにちょっとそれが残念
2戦連発で地獄の断頭台をフィニッシュにするあたりゆでたまご先生のこの技に対するこだわりを感じます
とにかくゆでたまご先生がついに「死者復活」を禁じたわけです
このオレもその英断にリスペクトを表してこの糞ブログでの下ネタを禁止にします
この「ノー下ネタ宣言」もこの糞ブログの新たな1ページとなるでしょう
今後は上品で洗練されたソフィスティケイトな大人でおしゃまなブログを目指します
大体下ネタなんて下品だよ
オレはもう下ネタなんて二度と使わねーぞッ!!
キン肉マン週プレ最新作第78話 「“禁断の石臼(モルティエ・デ・ビン)”の秘密!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)は以上です
次回は12月16日発売です

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