キン肉マンの長い一日

黄金のマスク編のストーリーはなんとすべてがたった一日(夜を挟んでほぼ24時間)の間の出来事だったことに今更ながら驚愕した
この一日に我らが主人公・キン肉マンは4戦も戦った
全て命がけの真剣勝負による「殺し合い」だ
7人の悪魔超人編では一人戦うごとにダウンして闘えなくなったキン肉マンが1日で4人と闘いスタミナや耐久度の飛躍的成長を見せた
その対戦相手の4人の内訳も7人の悪魔超人よりさらに上位種族である悪魔六騎士のうち3人・・・
その中の1人は悪魔六騎士最強の幹部戦士でもあるアシュラマン
さらに最後の1人は悪魔超人の範疇を超えて全キャラクターの中でも最強格の超強敵・悪魔将軍というキツい対戦相手ばかりだ
めちゃくちゃキツい「同日4試合」である
しかも途中で一回死に

阿修羅バスターの下敷きになり

超人強度10万パワーを失い(戻ってきたかもしれないけど)

地獄の断頭台をくらい

ロビンマスクに思いっきりブン殴られ

悪魔騎士最強幹部戦士・アシュラマンの必殺技かつ「即死技(のはず)」である阿修羅バスターを2発もモロにくらい

そのアシュラマンをやっとこさ倒した直後に休みなしで山の中へ移動して猪を動物虐待する特訓に入り

またほぼ休みなしで最強の敵・悪魔将軍と闘うという超絶ハードゲイスケジュールだ
プラネットマン戦で夜になっていることから、おそらくウォーズマンの体内での戦いは夜を徹しての闘いだったと思われ、一睡もせず不眠不休で4試合戦い抜いたのである
メシ食ってる暇さえなかったのでは
よだれを垂らしながら「ハラへったからメシくお~」(宇宙野武士編参照)とか言ってる暇さえなかったのだ
王位争奪編でも1回戦や決勝戦で同日3試合していて、
特に決勝戦に関してはサタンクロス・オメガマン・フェニックスという3人とも最強クラスの超強敵が相手で(しかもほぼ最後まで火事場のクソ力なし)かなりハードコアな闘いだったが、
この黄金のマスク編の過酷ぶりはそれを上回る厳しさだったのではないだろうか
しかも対戦相手が徐々に強くなっていく流れである
スニゲーター→プラネットマン(これはぶっちゃけスニちゃんとプラちゃんのどっちが強いか微妙だけど・・・惑星バルカンはもちろん冥王星でさえ今じゃ惑星として認められなくなったし・・・って関係ないか?)→アシュラマン→悪魔将軍
7人の悪魔超人編の冒頭で悪魔超人たちが対戦相手を好きに選べとキン肉マンに迫ったシーンがある
その時アニメ版ではテリーマンが「強そうなのと先に闘え、そうすれば後がラクになる」と言えば、
ウルフマン「いや、弱い奴から倒していけばスタミナの温存になる」とか言って、
挙句には青二才のブロッケンJr.が「いや、中くらいのやつから戦うんだ。そうすればその後どちらにも応用が利く」とかガキのくせに知ったような口を聞き、そのままロビンマスクまで「参戦」して皆でゴチャゴチャ口論になってキン肉マンを悩ませてしまいミートくんの亡霊に怒られて全員がシュンッとするシーンがあった
この正解はやはり「弱い奴から倒していく」だろう
それは「SLAM DUNK(スラムダンク)」の全国大会でもよくわかる
主人公・桜木花道が所属する湘北は2回戦で最強の相手(ラスボス)である山王工業と対戦する組み合わせになっちまった
湘北ファイブは全員が潜在能力を超人級に引き出すことで本来なら何倍もの実力差がある全国最強チームの山王に勝利した
しかしその代償は大きく、山王戦で実力以上の力・・・120%どころか安生洋二風に言うなら「200%」の力を引き出してまで闘った湘北ファイブは10代の体力絶頂期であっても一晩寝ただけでは体力が全く回復しなかった
まして主人公・桜木花道に関しては怪我でもう試合に出るどころでもなくなっていたのもある
翌日の愛和工業という大して強くもないチームに惨敗ボロ負けしてしまいここで原作も終了してしまう・・・
この黄金のマスク編も同じだ
初戦の相手が悪魔将軍だったらキン肉マンはもう将軍様を倒すだけでほぼすべての精力を使い果たしてしまい、
次の相手がスニゲーターやプラネットマンでも・・・いや、それよりももっと弱い奴・・・おフランス代表のルピーンやアフリカ代表のザ・キンターマンが相手であっても惨敗してしまっただろう
たまりません
そもそも初戦に将軍様と闘うんじゃその時点ではまだキン肉ドライバーも開発されていないから将軍様に勝つことすらムリだと思うが
つまりこの順番で戦えたからこそキン肉マンの同日4試合4連勝というまるで神様仏様稲尾様みたいな破竹の大活躍は実現できたのである
「スラムダンク」に話を戻せば湘北も決勝で山王と当たれば全国制覇できたかもしれない
原作で全国制覇したチームは明かされていないがそのチーム(おそらく森重のいたチームだと思うが)に負けたかもしれないけどさ
そう考えると、ウルフマンはザコのくせに・・・いや、雑魚だからこそそこがよくわかっている
雑魚だからこそ、常にスタミナの温存(ペース配分)を考えたり、本能的になるべく弱い相手を選ぼうとするわけだからある意味合理的な判断(選択)ができるわけだ
だからウルフマンは一見、パッと見ではスプリングマンは単なるバネのイロモノキャラのオモチャ超人でしかない雑魚だと判断して奴を対戦相手に選んだんだろう
まぁいつの間にか睨み合ってたからスプリングマンがあのガチムチ体系は締め付け甲斐ありそうと絡んできて闘う事になったのかもしれないけれど・・・
とにかく、ザ・ビッグファイトで闘ったキューブマンや、そのキューブマンがその前に戦った知恵の輪マン程度の相手だろうと高を括って「美味しい相手だ。ごっつぁんです」とでも内心シメシメと思ってたんだろう
しかし・・・人(超人)は見かけで判断してはいけないという典型例がスプリングマンなんだろう
まさかあんな作中屈指の残虐技の持ち主で、それによって自分の肉体がバラバラにされるまでジワジワと時間をかけて締めつけられて壮絶な苦痛を味わって惨殺されるハメになるとは夢にも思わなかったはずだ
可哀想に・・・
オモチャ超人と思っていたスプリングマンが実は齢4000年という中国の歴史に匹敵する長命な大人だった!
つまりスプリングマンは「大人のオモチャ」なんですです!!
大人のオモチャを使えば気持ちいいのかどうかはとにかく、対戦順はとても大事だってこと
それが大事ってこと
ただ、このキン肉マンという作品はほぼ確実に「弱い順」に戦うストーリーだ
王位争奪編も大体敵チームは弱い順に出てくる流れだったし超人強度も小さい奴から順番に登場してきた
つまりそーゆー流れになってるマンガってことだ
だから闘う順番とかの心配は杞憂なのかもやしれないね?
それにしても同日4試合(黄金のマスク編)だとか3試合(王位争奪編1回戦と決勝戦)だとか獅子奮迅の闘いぶりだった主人公・キン肉マン
そのキン肉マンが現行シリーズではピークア・ブーとの闘いが終わってからもう4年になるが未だに次の闘いが描かれていない
ジャンプ連載時代に闘いすぎた(働きすぎた)反動がここにきて出てきてしまったんだろうか
A○女優の「つぼみ」並に“働きすぎ”状態だったからなぁあの頃のキンは・・・
平均寿命が1年にすら満たない超過酷な○V女優の世界で10年近くも「活躍」した彼女もある意味「鉄人」か
おそらく世界中で何億人もが「お世話になった」んだろう・・・
キンもつぼみもよくヤるよ・・・
こんな時代だ・・・AV女優の寿命は短い・・・
キンだってそんだけ働かされればいくら超人でもいつか「ガス欠」しちまうもんだ
それとも悪魔騎士や悪魔超人が再登場して戦うことになったり、ジャンプ連載時代と比べて1試合1試合に割く話数が多すぎる(しかも半分はおしゃべり大会で費やしている)ことでなかなかキン肉マンまで闘いの「順番」が回ってこないだけのことかもやしれない・・・
寧ろ後者だよね普通に(笑)
ラーメンマンとブロッケンマンの試合なんて1話どころか「4ページ」で終わってるってのに・・・
ここ4年ほどは試合を観戦していて一喜一憂している姿しか描かれていない奇跡の逆転ファイターことアルティメットシングこと我らが主人公・キン肉マン
ようやくネメシスとの対戦ムードが出てきたがそれだって将軍様がダンベルのことで閻魔様といがみ合いが始まればそっちの闘いが先に描かれるかもしれない
とにかく、そんなキン肉マンも昔は馬車馬のように闘いまくっていたってことをこのGWにわかってほしかった
闘いの挽歌

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