キン肉マン 週プレ最新作 第177話 「友情と孤高!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)
ラッキーゾーンで試合をするんだという思いになぜか異常に取りつかれていたキン肉マン
だが実際案内されたのは球場の「ど真ん中」で客席も360度キン肉マンVSネメシスの観戦に来たファンだった
プロ野球の試合もやっていないことに驚くキン肉マン
大体正午からの試合なのにそんな時間にプロ野球の試合なんてやってるわけないだろう
仮にこの日が土日祝のいずれかでデーゲームだとしても試合開始なんて14時なのに
キン肉星第58代大王にして、今や究極の超人「アルティメット・シング」であるキン肉マンがなぜ今更ラッキーゾーンの中で試合をやらされるなどという思いにこれほどまでに固執してしまうのか
それもこれも超人オリンピックほどの一大イベントをラッキーゾーンの中で主催するなどという愚行をおかした宇宙超人委員会が悪いんだ!
しかも客席にはなんとバース・掛布・岡田の「バックスクリーン3連発衆」までユニフォーム姿で応援している
もう1990年時点でバースはアメリカに帰って牧場経営で悠々自適の生活に突入していたし、掛布も引退してる
レプリカユニフォームでも来て応援にかけつけたってことなんだろうか?
しかもちゃっかり後ろにはそのラッキーゾーンでの試合で解説を務めた「やまのて私鉄」までいる
ゆでたまご先生めっちゃ過去の作品読み込んでるなぁと感じる
アニメ版もしっかり見返しているしゆでたまご先生は自分の作品をしっかり見て(読んで)いるんだよね
大物漫画家先生って大抵は「一度描いたらそのまんま」主義のお方が多く、過去のストーリーを覚えていなかったり間違えて認識してたりが多く、その一番酷い例がドラゴンボールの鳥山明先生(なんとあの桃白白の存在すら忘れてたほど)だが、それもこれもジャンプ黄金期は漫画家先生たちに殺人的な無茶をさせていたことでもう意識が朦朧とする中で死に物狂いで連載を進めていた背景もあるんだろう
近年のマンガみたいに一度ヒットしたら「薄めたカルピス」状態で中身のないストーリーでだらだら引っ張って10年以上の長期連載になることなど許されず、人気作品でも「太く短く」を求められた時代だから
だから黄金期の大抵のヒット作品は20巻代や短いものなら10巻代で終了している
その代わりムダなストーリーがほとんどなく驚くほど重厚でテンポも良い
そんな作品が次々と生まれたんだから80年代90年代は本当にイマジネーションに溢れた時代だったんだと思う
「太く長く」が一番理想なのは漫画でもアレでも同じことだがそれを実現できたのはザ・キンターマンだけか
久々に見たやまのて私鉄のせいでまた話が逸れちまったが、もちろんコイツのモデルは山本小鉄
ゆでたまご先生が取材で新日本プロレスの道場見学に行ったときも気さくに応対してくださったようで、キン肉マンの顔がマスクだったという設定もこてっちゃんの「あれってマスクでしょ?」発言から生まれたという心温まるエピソードもある
そしてこの糞ッタレお下劣絶品アンサンブル超絶スパンキッシュ糞ブログで再三しつこいくらい登場する「たまりません」のフレーズも、元ネタはこのこてっちゃんなのである
馳・佐々木組VSスーパーストロングマシーン・ヒロ斉藤組のIWGPタッグ選手権で、ヒロ斉藤が健介にチンクラッシャー(顎砕き)をキメた時に実況の辻よしなりアナが「これは痛そう・・・プロのレスラーでもたまらないという技じゃないですかぁ~?小鉄さぁ~ん」と話を振ると、こてっちゃんが絶妙の間で一言「たまりません」と返したのが思いっきりツボにハマってそれ以降個人的に愛用してるってわけ
まーあのフレーズにここまでツボったヤツなんて世界中でこのオレ1人くらいのもんなんだろうけどよ
このオレ様は変態だからなのか他人が面白いと感じずスルーしてしまうような細かいことに妙な面白さを感じてツボってしまう妙な性癖性格を持っているんだよね・・・
たまりません
とにかくかつて「試合場」だったラッキーゾーンが今度は立ち見用の客席として開放され、その「立見席」にあの偉大な「バックスクリーン3連発衆」ややまのて私鉄までもが陣取るという「逆転現象」で今回の試合はお送りしますってことなだろう
キン肉マンにとっては「命の恩人」でもある掛布が立ち見席で応援することになるとはね(笑)
すると次ページではそのバックスクリーンの試合の中でも「茶番」の部類に入る試合を演じたキューブマンやチエの輪マンや、その掛布によってキン肉マンを倒し損ねたキングコブラまで応援にかけつけている
その試合を「信じられんようなアホな勝利」とコケにしたキューブマンやチエの輪マンの声に感動し、自らの脳ミソチューチューして殺そうとしたキングコブラの声援にはついに涙ぐむキン肉マン
3人ともバラバラにされたり破裂させられたり便器に流し込まれたりして死んだはずなのにピンピンしてます
怖かった~
ミートくんも「あの時はあんなすみっこでしたが今日は正真正銘ど真ん中のリングです」と長州力みたいな妙な事を言ってキン肉マンを鼓舞する
これがホントの「パワー・ホール」って感じではあるのかな?
そしてまた無口に戻ったウォーズマンも何もしゃべらず肩に手を置いてコクッと頷いて激励する
それにしてもあのラッキーゾーンの試合にはシードだったから参加すらしてなかったがしっかりラッキーゾーンの中で参加者として観戦していたウルフマンやベンキマンはこないのね
まー便器はザ・マン(ストロング・ザ・武道→超人閻魔)の「零の悲劇」で人間にされちゃったからそれどころじゃないだろうけど、ウルフマンも応援にかけつければ盛り上がったのになぁ
キン肉マンの入場は大一番用のキン肉族戦闘スタイルとフェイスガードじゃなく、キン肉王族のみが着用できる純白のケープをまとってのものであり、やはりこれは「大王仕様」ということなんだろう
思えばアホな格好で入場ばかりしてきたキン肉マンもついにここまでソフィスティケートなスタイルで入場するほどまでに成長したってことなんだろう
委員長(ハラボテ・マッスル)はノックに「見よこの盛り上がりを!1日足らずでここまで手はずを整えられる、これが我が宇宙超人委員会の実力じゃぁ~」と自画自賛する
しかし会場を抑えて実施するまでの様々なセッティングはほとんどノックに丸投げされていたようで、その苦労にノックは過労死寸前だった様子
何より前日の夜に甲子園で試合するとキメてそこからいきなり甲子園を試合会場として抑えることなどまさに「物理的に可能なのか?」な荒業だが、宇宙超人委員会の権力ならそれくらい強引な事も可能なのかな?
思えば90年代の新日本プロレスとUWFインターの対抗戦に繋がった長州力と高田延彦の電話会談からの「永島!ドーム押さえろ!」発言から1か月で全てセッティングしてあれほどの爆発的動員を実現させた長州と永島勝司の手腕も見事だったと思うが、委員長とノックのコンビの手際の良さはまさに「超人」的である
委員長は死にかけのノックを労いながら「すまんな。しかしせめてこれくらいのことはヤッてやらんとのう。この試合はキン肉族の存亡をかけた一戦でもある。なんだかんだ憎まれ口を叩いても、結果的に奴らには世話になっとる。それにそろそろあいつも・・・な」と口にする
「あいつ」とは・・・?
バース・掛布・岡田とくればもう・・・「真弓」しかいないだろう
そしてそのバースと名勝負を演じた江川スグル(卓)の弟の「アタル(中)」も来てくれるんだよね?
それにしても息子の名前を「卓」と「中」と名付ける江川の両親の名付けセンスも「超人」的というべきか
ある意味これもキラキラネームと呼べるのかもしれないけど
父が麻雀好きの為という説もあるが母の意見一切無視も考えにくくちょっと常人離れした感覚なのかな
そしてキン肉マンはロープを掴んで飛び越えてリングイン
ダメ超人時代はここで足が引っかかってズッこけるのが「お約束」だがもうそんな弱々しい姿はない
試合のコスチュームは王位争奪編のゼブラチーム戦からフェニックスチーム戦で着用していたものだ
一方、ネメシスの入場
ネメシスも同じケープをはおって入場してきた
キン肉マンの大叔父の世代だけあってケープはもうボロボロ
つかケープをちゃんと取っておいたのかよ
キン肉族は捨てたとか散々言ってといて
しかもいくら年月が経過したからってちゃんと保管してればこんな都合良くボロボロになるわけない(笑)
誰1人応援してくれず、誰1人セコンドにもついてくれず孤独で寂しいネメシス
だがスタンドの貴賓席で見守る閻魔様だけが「心の友」だ
見つめ合って頷くお2人さん
熱いねぇ~
一方、将軍様の貴賓席
ロイヤルボックス内にはバッファローマンとサンシャインが背後に控えている
バッファローマンは目を潰して今後は隻眼キャラとしてヤッていくのかと思われたが目は一晩で普通に回復していた
将軍様は「お前達もよく見ておくことだ。今から始まるこの闘いは、我が弟シルバーと、アソコにいる手ザ・マンの代理戦争のようなもの。いずれが勝ってもやがて我らと競うことになる相手だ。何か得るものがあるだろう。心して研究に励むが良い」と師匠らしいお言葉
サンシャインだけでなく正義超人に戻ったような言動が目立ち始めたこって牛も素直に「ハッ」と答える
ネメシスは90年代セクシャルターザン時代の武藤敬司みたいにトップロープを掴んで前転宙返りでリングイン
キン肉マンが「セコンドはいないのか・・・?」と憐みの言葉を投げかける
ネメシスは「笑止なことを。完璧超人であるこのオレに他人の助言など必要ない」と孤独である事を強がる
そしてセコンドの役目であるタオル投入も自分には必要ないと強調するネメシス
なぜなら自分には「勝利」の二文字しかないからだとどこまでも自信過剰
「だからオレは1人で結構」とどこまでも孤独で寂しいという現実から目を背け強がり虚勢を張るネメシス
そして「それをお前らは孤独と考えるかもしれないがそうではない・・・“孤高”なのだ」とサブタイトルにもなった屁理屈でますます「孤独で寂しい人」と思われたくないがために必死に自己肯定を図るネメシス
そして都合良くボロボロになって汚れた王族のケープをなぜ持っているか問われると、兄・タツノリと牢獄での別れの際に手渡されたもので、自分への戒めの為に今まで保持していたものだと明かす
しかし、それも今日までと語りボロボロのケープを脱ぎ捨てると「キン肉スグルよ。この朽ち果てたケープとともにキン肉王族の歴史は今日このオレが終わらせ、葬り去ってやる」と絶叫するネメシス
キン肉マンは昨晩のビビりぶりが嘘のように不自然なほど落ち着いて威風堂々とした雰囲気で「そうはいかん。こう見えても私は現大王。一族と国を守るのは大王の使命だ。たとえ大叔父にあたるあなたでもそれに仇なすとなればこのキン肉マン、容赦はしない」と新品ピカピカカピカピのケープを脱ぎ捨て臨戦態勢に
「いい目だ、では始めようか、キン肉マン」とネメシス
「へのつっぱりはいらんですよ」と懐かしいフレーズを口にするキン肉マン
言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信だ
と、いうわけでやまのて私鉄以外は特に露骨な引き伸ばしもなくすんなり試合開始に進みそう
まー真弓がなぜ未だに姿を見せないのかわからないが試合中にはひょっこり出てくるんだろう
ニンジャやジャンクマンやブラックホールはなぜ来ていないのかは敢えて突っ込まずに今回は終わり
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キン肉真弓などジャンプ連載時代は単なるガヤ要員としか見ていなかったが、これほど登場が待ち遠しい存在になるとはね
「甲子園」と「真弓」の関係もあるが、やはりその背後にいるキン肉アタルの再登場を期待してのものでもあることは否めないよね~
ただ、アタルが出てきても誰かと闘うことはないだろうし・・・
やっと再登場したネプチューンマンでさえ結局有馬の山ん中でウエスタン・ラリアット(喧嘩ボンバー)ヤりまくって木をバキバキバコバコズッコンバッコンとなぎ倒しまくっただけで誰とも闘わず退場しちまったし
アタルもネプも出てきたところでもう闘う相手も残っていないし、ましてジ・オメガマンなんて・・・
それにしても斧もチェーンソーも使わず腕一本で木をなぎ倒すことができるなんて木こりだったら便利だね
元ネタとなったハルク・ホーガンの必殺技のように、文字通りのアックス(斧)ボンバーだね
森林伐採森林伐採・・・
アックスボンバーとかギロチンドロップとかホーガンってそっち系が好きだよね
とにかくこの闘いが終わらないと今後の展開も全く見えないからなぁ
ひょっとするとゆでたまご先生でさえ今後の展開はわからないという状態なのかもしれない
この闘いもこんだけ引っ張ったんだから最低8話くらいは割くだろう
下手すりゃ10話
その頃はもう秋・・・下手すりゃ秋も終わりかけている頃かもしれない
日本の四季の美しさ・・・
今回は取り立てて大して語ることもない内容だったからこれ以上話を膨らますことも脱線させることも不可能
キン肉マン 週プレ最新作 第177話 「友情と孤高!!」の巻 感想(あらすじネタバレ含む)は以上
次回は8月1日発売です