キン肉マン 248話 偽りの強力 感想

キン肉マン 週プレ最新作 第248話 「偽りの強力!?」の巻 感想(ストーリー詳細あらすじネタバレ含む)
盗っ人ジョージことマリポーサがカキカキうるせーヘイルマンを撃破
先の対戦相手が一番弱いTバックマンだったことでヘイルマンは大して強くないかと思ったがかな~りマリポーサを追い詰めた
結構強かったね
でもなんだろう・・・やっぱりマリポーサが勝つのが見え見えの試合だからやっぱりいまいち緊迫感がなかったかな
先の「2軍超人5人衆」は敗北(死)が見えている悲壮感たっぷりの試合だったしまさに「絶望への反抗」というテーマだったから面白かった
やっぱり闘いを面白くするには読者側(正義超人はもちろん最近じゃ悪魔・完璧・元運命の5王子なども)のキャラがいかにも勝ち目がなさそうな絶望的な状況でないとダメなのかもしれないね
だからこそゆでたまご先生は基本的に常に絶望的な状況を作ろうとしていたわけで、それは悪魔超人編でアイドル超人が負けまくりブッ殺されまくったり、黄金のマスク編では冒頭で正義超人がキン肉マン以外全滅しかけたり、超人タッグ編では正義超人がキンとテリー以外全滅したり
そして究極的なのは王位争奪編の1回戦でまさかキン肉マンとミートだけで闘う事になったり、決勝戦でも本来リングに立つはずだったテリーマンとウォーズマンが出られなくなりまたもミートや雑魚のジェロニモを無理やり「数合わせ」で加えて闘うことになったりね・・・
先の完璧超人シリーズは平悪魔のブラックホールやらペンタゴンでやら「実質平悪魔」のジャンクマンごときに倒される「完璧超人」の弱さやら、正義超人側もロビンマスクしか犠牲者が出ず基本的に平和すぎたことで個人的にはいまいち引き込まれなかった気もしないでもない
キャラクターを死なせろなんて悪趣味な要求かもしれないがかといってあまりに平和すぎても緊迫感もないし・・・このあたりのサジ加減が非常に難しいんだろうと思う
思えば先の完璧超人シリーズで一番面白かったのは7人の悪魔超人たちの闘いやラーメンマンVSネメシスやテリーマンVSジャスティスマンなど勝ち目がなさそうな面々の試合だったわけで、やっぱり「勝ち目がない」というシチュエーションは最高のエッセンスなのか
そう考えるとこの「世界名城5大マッチ」はフェニックス以外皆勝つのが見え見えでもありちょっと先の2軍超人シリーズに比べると緊迫感が落ちるかなと思っている
そう・・・やっぱりこの「緊迫感」が大事でありそのためには敵をとにかく強く描かなきゃダメであり、2連勝3連勝するくらいの敵がいないとダメなんだけど先のシリーズでそれができてたのはサイコマンくらいでしかもあの風貌と口調のせいでいまいち「絶望的強さ」も感じず
いやあれもシルバーマンに倒させるという展開にしちゃったからいまいちカタルシスが得られなかったわけで、あれを正義超人の誰かが倒すという展開なら違った気がするがだがそのシルバーマンVSサイコマンがベストバウトランキングの2位になってんだからわかんねーもんだ
90年代の新日本プロレスがよくヤッていた手法で「敵は太らせてから刈る」路線は誰が考えたか知らないけど実に頭が良いと思った
とにかく新日本本体(正規軍)の大きな壁になりそうな人材が入ったらまずはとにかく勝たせまくる
そして「うわ~強ぇなぁ~。こんなのどうやって勝つんだ」と思わせてから本体の主力の誰かに勝たせて「新日最強だ!」と感動させる的な
そんな感じで「初期」に「プロデュース(勝ちブック与えられまくり)」を受けたレスラーはいろいろ思い浮かぶ
来日初期のスコットノートンや橋本を叩きのめしたトニー・ホームとかWARから参戦してきた天龍とか
とにかく最初はずっと「負けなし」だったしノートンなど攻撃がほとんど通用しない(効いてない)という流れで絶望感すら漂う演出だった
そしてそれら「絶賛推してます!」中のレスラーに主力のメインイベンター級レスラーすら負けさせてさらに箔をつけるわけだ
このマンガで言えばそのシリーズの最大の敵キャラにアイドル超人が敗れる演出がそれにあたる
そして「丸々太った」ところで満を持して別の主力レスラーに勝たせたり敗れた主力レスラーにリベンジさせたりしてカタルシスを得る
このマンガで言えばその役割はほとんど「主人公」のキン肉マンであるが
そう考えるとこのマンガとプロレスの興行は共通する部分も多い気がするが最近のキン肉マンはちょっと「ぬるま湯」気味にも感じていた
読者層へ配慮してか往年の人気キャラを簡単に負けさせたり死なせたりできずジャンプ時代のように「冒険」できない背景もあるだろう
この糞ブログでは常に「緊迫感」が大事だと無駄に熱くねちっこく力説している
その意味では先の「2軍超人5大決戦」はその「緊迫感(≒絶望感)」がこれ以上ないほどMAXだったからこそ素晴らしくのめりこめた
カナディアンマンの「プロレス技」だけで闘うスタイルなども将軍vs閻魔みたいな極端に人間離れしすぎた闘いより素晴らしかったし
そしてそんな絶望感の中からウルフマンの奇跡的な勝利が描かれ尚更感動したわけだ
あの演出は素晴らしいと思う
そもそもウルフマンはあんなに強いならなんで引退したのかという矛盾も生じるがこのマンガは「矛盾」も重要なエッセンスであるわけで
また無駄に長い脱線が横道に右曲がりに反りあがったアレみてーに逸れちまったがとにかくマリポの「順当勝ち」にはなんだか複雑な思いも
毒々しく登場させたオメガ・ケンタウリの六鎗客も早くも2人が欠けてそこまで絶対的な強さという感じでもなさそうだし
そしてそんなマリポの勝利を本来なら王位争奪編で闘うべきはずの立場だったウルフマンは目ん玉のない白目で冷や汗垂らして見届ける
「勝つには勝った。だがかつてロビンマスクを苦しめたマリポーサがあそこまで追い詰められた。一歩間違えりゃ負けてたほどに」と口にする
マリポーサの勝利に呑気に安堵してたノックは「た・・・確かに」と再び緊張感を取り戻す
「オメガ・ケンタウリの六鎗客・・・いかな運命の王子たちといえど相当にフンドシを締めてかからねぇとヤバいぞ」と続けるウルフ
とりあえず「褌を締めて」って言いたいだけな気もするウルフの発言だがそんな中で敗れたヘイルマンが動き始めた
「このまま倒れたままじゃ・・・いけねぇんだ・・・命令なんだ・・・アリステラの元へ必ず生きて戻らないと・・・」と口にする
ヨロヨロ起き上がろうとするヘイルマンに「お前のその傷は致命傷。まもなくここで死ぬ。潔く観念する事だ」と死刑宣告するマリポーサ
あれだけで死んじゃうの?
正義超人は相手を殺さずにKOする勝ち方が多いけどマリポーサはストレートにブッ殺しちゃうんだね
脳天マットに叩き付けただけな気もするが・・・
とにかくこれで自害しようとする相手を止めるみたいなお決まりの流れはなさそうね
毎回試合後あればっかりなのもどうかと思うし
ヘイルは「クソ・・・こんなところで・・・オレたちには使命が・・・オメガの未来が・・・」と起き上がろうとするが全身に亀裂が・・・
やはり氷だから?
そしてついに目に涙を浮かべながら「チキショウ・・・オレもそっちかよルナイト」と口にして倒れ込んでしまう
肉体のあちこちがくだけてしまういかにも無機質な感じで絶命するヘイルマン・・・
ヘイルの最期を見届けたマリポーサは「お前達にも同情すべき点はある。それはわかっている。だがそれでも消えてもらわねばならんのだ。この世に明日が来るためにな」と意味深な言葉を口にする
しかしやはり具体的な謎には触れないまま場面はスワローズネストとやらで闘っているキン肉マンVSパイレートマンに切り替わり、パイレートマンは「ヘイルマン・・・調子に乗りやすく軽口も多く辟易することも多かったが悪い谷津ではなかったー!」と絶叫しキン肉マンを投げる
それも組み合ったままの体勢から腕力のチカラだけでキンの肉体を持ち上げて叩き付けるという荒業だ
とんでもねぇ怪力を見せつけるヘイルマン
そして「復活」安土城の天守閣の上で手四つに組み合うフェニックスとアリステラ
「フッ・・・さっそく1人片付いたか。順当といったところだな」とあくまでクールさを崩さないフェニックス
「生きて帰れという命令を違反したがヘイルマンはよくヤッた。道半ばであるがそれでも谷津は使命という途で殉じた」と語るアリステラ
さらに「神を騙る邪(よこしま)どもに言われるままガキの使いやあらへんでとなり果てているお前らよりよほど立派だ」と続ける
フェニックスは「いけないなァ神のことを悪く言っては」というあまりにも有名なフレーズを再び口にする「ファンサービス」
そもそももう知性の神に敬意なんて持ってないでしょフェニックスは(笑)
アリステラも同じ感想のようで「空々しい。本当はとっくに邪悪神どもに愛想を尽かしたはずのお前らが」とやり返す
「あぁそうとも。谷津らにはもう義理はない。それだけに我々も大人の判断でここに来ているということだ」とフェニックス
そして「お前達のその“使命”ごと潰しになぁ!」と言いながらアリステラの左腕を取って背後に回りアームロックにとらえる
しかしアリステラは「ヤれるものならヤッてみろ!」とローリングエルボーをフェニックスに叩き付ける
そりゃそうなるわな
右半身ががら空きなんだから
そして紫禁城
ビッグバディがギヤマスターに首相撲からの~ヒザ蹴りを顔面に何発も叩き込まれている
チャランボチャランボ!
ギヤマスターは「ヘイルマン!お前の仇はこのオレが取ってヤるぜ!このデカブツを巨大ギヤでコナゴナにしてなぁ!」と中国で絶叫する
なんでビッグボディよりもっとデカいキャラなんてこのマンガじゃいくらでもいるのに「デカブツ」って表現にこだわるんだコイツは
そもそも無機質極まりない便器マンを粉々にできず五体をしっかり留めてた程度じゃ有機質なビッグバディを粉々にする描写などあるわけない
と、いうわけでバカの1つ覚え(つーかそれしか技がない)状態のジェノサイドギヤに早速放り込もうとするギヤマスター
名もなき若手超人はそのままあっさり飲み込まれその有機質な肉体をバラバラにされたがビッグバディは「そうはいくか」と鋭い眼光
ちょっとカッコいいかも・・・
そして「ビッグボディ様の怪力を舐めるなー!」と喚き散らしながら両手でギヤに手をかけてその腕力でギヤの回転を止めようとする
当然そんな無茶するから手の皮がズル剥けドピュドピュとおびただしい出血がある痛々しい描写
結局ギヤの回転を止めるほどではなかったがそこから両足でケリを入れて脱出する
ギヤマスターは「往生際の悪い谷津め。とっとと観念すればいいものの。このニセモノめ!」と突然言葉責めをおっぱじめる
「ニセモノ?おい、誰がニセモノだと?」とカチンときたような目で聞き返すビッグボディ
「お前に決まってんだろ!先のキン肉星王位争奪編は良く知っている。お前が何もできず無残にヤられた最弱候補だったこともな」と語るギヤ
ビッグボディの触れてはいけない過去の傷にモロに触れるギヤマスター
原作じゃホントに何もできずあっさりヤられたからな
アニメ版じゃさらに酷くマッスルリベンジャーの前半の「上昇頭突き」だけで後半のフォーディメンションキルを出すまでもなくブチ殺された
ギヤマスターは「それでよくキン肉星の王子を名乗ろうと思ったもんだ」と叱責し続ける
だからそれは強力の神にそそのかされて・・・
さらに「この紫禁城は地球の歴史の中でも真の王たる者が代々住み続けた特別な地!そこでお前の偽物っぷり暴いてやるのも一興」と続ける
ビッグボディは「だまれ・・・」とまるでウォーズマンの「笑うな・・・」みたいな雰囲気でつぶやく
やっぱり気にしていたのか・・・
ギヤマスターは「ギシャァァー!」とかちょっとアブない奇声を発しながら再びジェノサイドギヤで突進してくる
ビッグボディは「なぁ・・・誰が偽物だ?確かにオレは、キン肉星の王子としてはニセモノだったかもしれない。だけどもなぁ・・・この強力だけは本物だぁ~!」とこんな危機的状況下で突然筋肉を誇示する頭のおかしい行動に出る
ギヤマスターはそんな頭のおかしい行動などおかまいなしで完全にイッちゃってる目で「キシャー!」とかますます危ない奇声を発しながらビッグボディの肉体を飲み込もうとする
しかしビッグボディはまるで越中詩郎や清原和博のようなジャンピングヒップアタックをカウンターでキめるがこれ尻から飲み込まれないの?
ヤッてヤるって!
さらにビッグボディはギヤマスターの頭と金玉を鷲掴みにして軽々とその巨体を高々とリフトアップする
ヘルレイザーズのパワーウォーリアーみたいな「頭で支える」無理のあるリフトアップと違ってホント綺麗に高々と美しくね・・・
健介も羨む腕力を見せつけ「オレの強力殺法はこれからだー!」と絶叫するビッグボディの雄姿で今回は終わり
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元5王子の中で一番弱そうかつ一番負けそうなビッグボディ
だが相手も技の引き出しが少なすぎていかにもこれ以上闘いが描かれなさそう(負けそう)なギヤマスター
これもビッグボディが勝つんだろうね
そもそもギヤマスターはビッグボディをデカぶつとか言ってるが描写見る限りじゃギヤマスターの方がデカいじゃねーか(笑)
自分より小さい相手をデカぶつとか普通言うか?
金玉思いっきり握られちまってキンターマン状態だし
それにしてもこのリフトアップって技は日本人レスラーにはハードルが高いみたいで綺麗にできた選手ほぼいないよな
やっぱり上述のパワーウォーリアー健介の「頭に乗せて」なんとかごまかしてる感のあるリフトアップが印象に残ってる
日本人ならそれなりにリフトアップできてるんだけど外人レスラーだと持ちあがらないんだよね
そのあたりに日本人の限界が見えてしまって切なかった
外国人のリフトアップは相手が大型外国人だろうと綺麗に持ち上げるもんね
日本人には忠実に再現できない技って他にもいろいろあるけどこれは特にそれが顕著だった
とはいえずっと謎めいていたビッグボディのファイトがついに見れる機会が訪れたわけだ
これはとても嬉しい事である
どんな闘い方をするのか
ビッグボディは邪(よこしま)どもに言われるままのガキの使いやあらへんで!
山ちゃんはガキの使いをやめへんで!
今夜が山田
さて・・・勃ってきたから今日の更新はここまでにするか
キン肉マン 週プレ最新作 第248話 「偽りの強力!?」の巻 感想(ストーリー詳細あらすじネタバレ含む)は以上
次回は6月18日発売です

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