キン肉マン 274話 弟を殺した男と弟を殺された男 感想

キン肉マン 週プレ最新作 第274話 「弟を殺した男と弟を殺された男!!」の巻
珍しく長くまわりくどいサブタイトルとなった今回
当初は弟(ディクシア=ジ・オメガマン)が殺されたことは「家族だとかそんなことはどうでもいい!」とイキってたオメガマン・アリステラ
しかしやっぱり最愛の(?)弟を殺されたことは耐え難いのか徐々に隠し切れない本音(恨み)が口を出始めてきた・・・
素直に「よくも可愛い弟を殺しやがって~!許せねぇ・・・許せねぇよ!」とか言えばいいんだよ
そもそもディクシアをブッ殺したのはフェニックスよりも直接的にはキン肉マン(わずか95万パワー)だけどな
「お前の非情極まりない采配のせいでディクシアは死に、そしてお前自身もキン肉マンに敗れ去った!ここに至り、我らの目論見は露と消えた。オメガの救済計画も一から練り直しを迫られ、それが今のこの状況に繋がったというわけだ」 とフェニックスに恨み言をつらつらと感情的に吐き続けるアリステラ
だがここで少し落ち着きを取り戻し冷静な口調で「もちろん、キン肉マンという男の真価を見誤っていた我らにも責任はある。だが、お前の罪もなかなかにデカイ。なぜならば・・・わかるよな?」と人差し指と親指でL字を作って顎に沿えるポーズ(これ名称は何て言うんだろう?)を作りながらフェニックスに問いかける
ここでまた再び声を荒げて「なぜなら、キン肉マンのマッスル・スパークを受けた時点でディクシアはまだ死んでいなかった。そのディクシアを最終的に死に至らしめたのは闘った相手であるキン肉マンではない。そう・・・フェニックス、ディクシアのチームリーダーであるはずのお前だったんだからなーッ!」 と衝撃の事実を口にする
いやいやいや・・・そりゃないだろう
該当箇所を今読み返してみたけどオメガマンの「軀」としっかり表現されているしキン肉マンもフェニックスも実況アナ(吉貝アナ?)も「死体」とか「死んでいる」という表現をして誰もがもう死んでると扱ってるし、仮面を剥がされた後の血まみれの頭部を見ればどう見ても・・・
キン肉マンⅡ世から唐突に始まった「キン肉マンは対戦相手を誰1人殺さなかった伝説」はそんなに大事なことなんだろうか?
しかしど~う見てもステカセキング・ブラックホール・アトランティス・スニゲーター・プラネットマン・寄生虫サタンクロス・ディクシア・フェニックスは完全に殺しているし、第21回超人オリンピックの便器と超人タッグ編1回戦のペンタゴン&BHと王位争奪戦でのホークマンとキン肉マンゼブラも描写的には死んだと考えるのが自然だしそう考えれば対戦相手のほとんどをブチ殺してきた“大殺人鬼”とも言える
でも近年はマジで生死が曖昧になってきたからホークマンやゼブラ程度の描写だと後に「実は生きていた」ということになるのも朝飯前だろうし実際明らかにブチ殺されたように見えたアシュラマンがピンピンして生きてた(腕もしっかり再生されてるし)からなぁ
とりあえずこの漫画で負けるキャラは大抵「ゲホッ」と血を吐いてKOされるか死ぬかというパターンが多い
ギブアップで勝敗が決まることなどほとんどないからテリーマンのテキサス・クローバーホールドはいつまでたっても脚光を浴びることはない
サンシャインも100トンももうギブアップするしかなかったのにどっちも邪魔が入って仕留められずに終わった
とにかく「血を吐かせるかどうか」みたいなゲームになってきている
マリキータマンに負けたゼブラもジャンプ連載時代なら死んだと考えられるが近年の傾向では生きている可能性は濃厚だろう
だからマッスル・スパークも「不殺の技」なんて妙な設定(異名)がはびこることになっちまったわけで・・・
そこまで綺麗な話にする必要あるのかなぁ
どうせ死んだって何の説明もなく生き返ってくる漫画なのに
加圧トレーニングで骨が生えてくるマンガなのに
超人墓場崩壊により今後この「何の説明もなく復活」がどうなるのかは密かに注目している
ロビンマスクはもちろんTバックやカナダや便器やカレーが生き返るのかどうか
あとは悪魔超人側にも先の闘いで大量の犠牲者が出てるがそいつらもどうなるのか・・・
だがこの世界にはまだフェイスフラッシュやら超人再生術やら悪魔超人の謎の蘇生術やら「蘇生法」がまだまだいっぱいだ
悪魔超人の連中などはその蘇生術で生き返れるんだろう
あれは将軍様(ゴールドマン)の力なのかサタンの力なのかわかんねーけど
実際バッファローマンが蘇ったし気が付きゃ前シリーズでは死んだはずの超人達が皆復活してたわけだから
さらに言えば超人強度を分け与えるだけでも生き返れるんだよねこの漫画は
そもそも運命の5王子だってマリポーサやビッグボディは死んでなかった解釈もできるが明らかに死んだゼブラはどうやって生き返ったんだと
とにかくアリステラが言うにはディクシアはまだあの時点では生きていたということのようで
後付け感ハンパないけどもうそういうマンガなんだから仕方ない
そしてそのディクシアを殺したのはフェニックスだと
殺したというよりは「存在を消した」んだけどね
そもそもフェニックスが何であそこで突然「自信がある」からと無暗に預言書の糸を切断しまくったのかもわからないけど
しかもせっかく赤(キン肉マンチーム)と白(フェニックスチーム)に色分けされてるのに「白」を切ってるし矛盾の塊みたいな行動(笑)
で、「お前が殺したんだー!」と叱責されたフェニックスは頭を垂れてしょぼんとしているかと思いきや・・・
突如フフフと笑い出し「フフフ、なるほど。そうだったのか。フハハハハハハハ!」と高笑いまでおっぱじめてアリステラの感情を逆なでする
アリちゃんが「貴様!」と激昂
やっぱり弟殺されたこと悔しいんだねアリりん
フェニは「なるほどな。確かにその通り。谷津を最終的に殺したのはこのオレだ。その件は実はオレも反省していた。だが、そうだったのならオレに悔いは一切ない。あの闘い、オレはお前の弟にトドメを刺し、しかもキン肉マンに負けて全てよかったということになる」 と返す
「そうだったのなら」とかいまいち要領を得ないフェニの返答にアリはちょっと何言ってるかわからないサンドウィッチマン富澤状態に突入
フェニは「なぜならもしオレがあの闘いに勝利して王位に就いていたならば・・・今頃お前らのくだらぬ計画の片棒を担いだことに気づき、大後悔するハメになっていただろう。だが、あの日オレが敗れたことで結果的には全てを阻止できたんだ。これはますますキン肉マンに借りができてしまったな」 と雄弁に語りキン肉マンに対して「借り」という言葉も口にする
アリは「一切反省の色なしとはどこまでも不愉快なヤツめ。いいだろう・・・そこまで我らをコケにするのであれば、その落とし前はキッチリつけさせてやる・・・お前の命でなーっ!」と絶叫し2話半ぶりにようやく闘いを再開させるロックアップに入る
フェニは「逆だな。命を狙われているのはお前だ!」と返す
アリはロックアップを解いてフェニをヘッドロックに捉えさらにそれをすぐに解くと今度はフェニの左腕を背中側で捉えてアームロックへ
まるでプロレスの若手の前座試合みたいな攻防にフェニックスも「フハハハこれだ~このやり取り懐かしいわ」と笑みをたたえる
そしてフェニックスはアームロックに捉えられたまま一回転して技を外す
するとアリステラがローリングソバット(というより後ろまわし蹴りかニールキックに近い)を敢行
だがフェニックスはその蹴り足をキャッチするとフィッシャーマンズスープレックスで投げつける
モロに叩きつけられたアリステラだが背中の5本指がクッションになるのかほとんどノーダメージ
プロレスレベルでもこの技って大ダメージを与えてるように見えないんだよね
これと馳浩のノーザンライトスープレックスはいつもそう思ってしまう
なんか「軽い」という印象
秋山準のエクスプロイダーになるとちょっと見栄えがしてくるんだけどね
フィッシャーマンとかノーザンはもう繋ぎ技みたいになっちまってるからなぁ
フェニックスは「さすがは兄弟。似ておるわ」とニヤリとしながらつぶやく
アリステラも「フッ・・・ フォフォフォフォ。お前、かつてのディクシアとのスパーリングのクセでオレの相手をしているようだな」と返す
フェニックスの脳裏にどこぞのジャングルでディクシアとスパーリングをしてマンモスマンが腕組みして見ていたあの美しい日々が蘇る
「ならこれはどうだーッ!」と右ハイキックを狙うアリステラ
フェニックスは「そんなものもお見通しだ」と左腕でガードを取ろうとする
だがアリステラは山崎一夫みてーにすかさず左ハイに切り替えてフェニックスの横っ面をモロに捉える
フェニックスは「グォ」と悶絶するが次ページに進むと突如アリステラのバックを取っている不自然な描写
ハイキックをくらってグラついた人間がいきなりバックなんて取れるわけがない
最近はページをめくると前ページのラストとの繋がりに無理のある描写がしばしま散見される(笑)
とにかくバックを取ったフェニックスはジャンピングしながらの後方飛翔垂直落下式バックドロップへ
アリステラは「ディクシアならこのバックドロップが決まっているところだが・・・ぬかったな。この位置取りなら親指が使える」と返す
そして背中にある親指の部分が動き出しその鋭い爪でフェニックスの脇腹をブッ刺しちまった!
フェニックスは「ウォア」と悶絶
脇腹は鍛えられないからダメージも大きい
「我らオメガ宗家の者にのみ与えられしオメガハンド。死んだディクシアは右手。だがこのアリステラのオメガハンドは左手だー!」とのこと
指の位置の違いでフェニックスのバックドロップは失敗に終わったと
まーバックドロップ程度が決まったくらいで勝敗に対して影響はなかろうが
さらにアリステラは「だからディクシアとスパーリングを繰り返してきたお前にとってオレの動きは常に逆で予測不可能」と指摘
そしてアリステラは残る4本指を起動させその鋭い爪でフェニックスの胸を切り裂く「フォーフィンガースプラッシュ」を敢行
胸をザックリ切り裂かれたフェニックスはさらに苦悶の表情
「右と左の感覚の調整ごときにこれほど手間取るとは。実戦からしばらく遠ざかるだけでこうも試合勘が鈍るものなのか」と言われる始末
そしてアリステラは背中の巨大手でフェニックスの肉体を鷲掴みにする
「それとも我らがお前という男を買いかぶりすぎていたのか~」とか言いながらフェニックスの両足をキャッチして真っ逆さまにリングへ落下
背中の巨大手で相手の胴体を鷲掴みにして自らの両腕で相手の両足を掴んでそのまま脳天から叩き付ける大技が豪快に決まった!
その名も「Ω(オメガ)・アポカリプスクラッシュ」!
弟ディクシアの最大の必殺技であるΩ(オメガ)・カタストロフドロップに並ぶアリステラ最大の必殺技なのか?
てっきり同じ技を使うと思ったが兄は違う技で攻めてきた
まーここでの「アポカリプス」も弟の「カタストロフ」も意味合いとしては「破局」的なものでどっちも似たようなもんだけど
ただ趣旨としてはラーメンマンの九龍城落地(ガウロンセンドロップ) とほとんど同じ技でもある
とにかく結構な大技が炸裂してフェニックス劣勢の流れで今回は終わり
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もしこの技がアリステラ最大の必殺技だとすればアリステラはいきなり「切り札」を出しちまったことになる
だが次回予告煽り見出しに「次回、アリステラの第2、3の手に大苦戦・・・!?」とある
アリステラはまだまだ引き出しがいっぱいあるようだ
対するフェニックスは大技と言えばブラックホールにほぼ丸パクリされたマッスル・リベンジャーただ1つでありいまいち引き出し不足
そもそもフェニックスって邪悪の神が全て憑依した状態じゃなければそこまで強かったキャラでもないんだよね
だから悪魔将軍最強論がずっと根強かったわけだし実際キン肉マンを最も苦しめてトラウマを植え付けた相手もフェニックスでなく将軍様だ
だがアリステラが先に「切り札」を出しちまったとすれば・・・
いくらなんでもこれでいきなり決着ってことはないだろう
なんせこの闘いは271話後半からスタートした
昨今の「大試合は1試合10話」理論から考えるとおそらく最低でも281話まで引っ張るのではと思われる
まだ7話残っている
こんなとこで死ぬわけにゃいかないだろう
だがフェニックスは新技をどんどん出さないとあと7話も持たないだろう
それくらいフェニックスはジャンプ時代のラスボスの割に持ち技が少ない
フェニックスが小悪党感ハンパないのもこのあたりに原因もあるのかもしれない
なんか「強い」というイメージに乏しい
チームメイトのオメガマンやマンモスマンの方が強かったイメージがあるくらいだ
そもそも運命の5王子全体的にかつてのバッファローマン・将軍様・ネプチューンマンほどの絶望的な強さのようなもんがなかった・・・
そんなフェニックスがどこまで粘るのか・・・それとも勝つのか・・・残り7話(と、思われる)闘いの行方が見逃せない
既に272話と273話はお喋り大会に費やしたから今後はバトル中心に描くことになるだろう
どんな闘いになるんだろうか?
もう邪悪神が全員結集して憑依するなんてチート的展開もない
結構状況としては厳しいもんがある
ダメだこりゃ?
だがフェニックスは頭脳派だ
頭でなんとかするだろう
なんてったってテコの理論の応用でただのガリ勉だった野郎が「キン肉星“王子”争奪戦」の決勝まで進んだんだから
スポーツ力学や高等数学の方程式を取り入れた「科学的レスリング」があるじゃあないか
決勝戦であのわけのわからないうさんくざいガチムチ超人をブッ倒せば王子になれるところまでイッてたんだ・・・
あの話はそもそもキングトーン(イクエちゃん)の存在なかったことにしてるし
それにしてもサタンクロス(サムソンティーチャー)は出てこないのかな?
ピンピンして生きてるはずだが
でももう寄生虫いないからトライアングル・ドリーマーもできないし・・・
でも寄生虫いなくても相当強かったんだよね
出てくりゃいいのにね
まだピンピンして生きてるはずなのに・・・
キン肉マン 週プレ最新作 第274話 「弟を殺した男と弟を殺された男!!」の巻は以上
次回は2月18日発売です

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